FC2動画のFC2コンテンツマーケットやPornhubなどで,無修正のアダルト動画・同人AVの販売して逮捕されるという事例が増えてきている。
わいせつ電磁的記録等の送信頒布罪での逮捕事例が多い。
近年、FC2動画やpornhubなどに自ら撮影をしたアダルト動画(ハメ撮り動画・個人撮影モノ)を販売したり、アップロードをすることにより売り上げを上げる同人AVの販売者たちが増えてきている。
月収2000万円以上を稼ぎ出す猛者もいるようだ。
同人AV業界が賑わっているが、その分、警察による摘発も増えてきている。
2021年11月には、FC2で無修正動画を販売していたハメ撮り師7名が相次いで逮捕された。
2022年6月には、AV新法(AV出演被害防止・救済法)が施行され、AV業界への締め付けが厳しくなった。
今後は、同人AV業界でのAV新法違反による逮捕・摘発事例も出てくるだろう。
FC2動画やFC2ライブと逮捕事例については、以下のYouTube動画も参照して欲しい。
なお,FC2ライブについての逮捕事例と解説については,以下の記事を参考にして欲しい。
また、FC2に限らず、アダルト動画の配信等と風営法の映像送信型性風俗特殊営業の届出については、以下の記事も参照して欲しい。
FC2でのわいせつ動画配信で7人が逮捕へ。合計4億7000万円を売り上げ
アダルトサイト「FC2」でわいせつ動画を公開したとして逮捕が相次いでいる。その中には映像制作会社の社長、産総研の主任研究員や海上自衛隊員などが含まれていると報じられている。TBS NEWSによれば合計で7人ほどが逮捕されているようだ(TBS NEWS、産総研リリース、朝日新聞、読売新聞、FNNプライムオンライン、NHK)。
各報道によれば、逮捕されたのは映像制作会社社長の福田茂人容疑者、海上自衛隊員の星将人容疑者、国立産業技術総合研究所の主任研究員・山下崇博容疑者、無職の柴田恒一容疑者などの名前が挙がっている。TBS NEWSの記事によれば逮捕された7人はおよそ4億7000万円を売り上げていたという。またNHKの記事によれば、福田容疑者はSNSなどで女性を募集し報酬を支払って撮影。サイトへの投稿を代行するオランダの業者に販売し、2年間で8000万円以上を売り上げていたとしている。FC2動画は米国企業が運営しているが、日本から違法な動画が投稿されるケースが相次いでいることから警視庁は取り締まりを強化しているとのこと(読売新聞)。
2021,11,22 https://it.srad.jp/story/21/11/21/1924203/
わいせつ動画配信疑いの男逮捕 アプリで誘い、200人撮影か
無修正のわいせつ動画を作り、インターネットで公開したとして、警視庁保安課は六日、わいせつ電磁的記録等送信頒布の疑いで、東京都渋谷区渋谷一、無職○○○○容疑者(34)を逮捕したと発表した。逮捕は四日。
捜査関係者によると、○○容疑者はデートなどをする見返りとして男性から女性に現金を渡す、いわゆる「パパ活」の専用マッチングアプリで知り合った二十代が中心の女性約二百人のわいせつ動画を撮影していたという。
○○容疑者は、パパ活アプリを通じて知り合った女性に「風俗のスカウトではありません」と警戒心を解きながら、アダルトビデオ(AV)への出演を交渉。顔を出さないことなどを条件に、自らも出演した三十分ほどのわいせつ動画を作り、動画配信サイト「FC2コンテンツマーケット」で販売していた。
逮捕容疑では昨年十二月六日、不特定の人にわいせつ動画データを記録、保存させて閲覧可能な状態に設定させていたとされる。保安課によると、○○容疑者は「法律に触れるか考えたこともない」と、容疑を一部否認している。
女性には、売り上げの半分を現金で渡す約束をしていたが、ほとんど支払っていなかった。二〇一八年五月~昨年十二月までに三千五百万円の売り上げがあったという。昨年十月ごろ、女性から相談を受けた性犯罪被害者の支援団体が警視庁に通報した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020020602000270.html
まず,わいせつについての定義は極めて複雑で曖昧なのだが,無修正の動画が「わいせつ」であることに争いはない。
FC2ライブなどのライブチャットの場合,公然わいせつ罪で逮捕されているケースが多い。
今回のニュースでは,ライブチャットではなく,FC2動画での動画販売なので,わいせつな動画を頒布したとして,わいせつ電磁的記録の頒布罪で逮捕されているのだろう。
FC2コンテンツマーケットなど、海外サーバーにアップロードした場合においても、日本国内で不特定多数の顧客がダウンロードする場合には、日本法が適用になる。
無修正動画を海外サーバーで販売した場合の日本の刑法の適用の有無や判例についいては、以下の記事を参照して欲しい。
今回のニュース報道だと,わいせつ電磁的記録の頒布罪で逮捕とのことだ。
しかし,FC2ライブでの逮捕事例等では,職業安定法違反でも逮捕や再逮捕されているケースがある。
職業安定法は,「有害な業務」の募集や紹介を禁止している。
無修正のわいせつ動画への出演の募集をしていれば,それは「有害な業務」の募集と言えるだろう。
そのため,職安法違反で再逮捕される可能性も考えられるところだ。
AV新法と呼ばれるAV出演被害防止・救済法が成立し、施行された。
この法律は、AV出演強要問題が生じないよう、出演者を保護する法律だ。
この法律では、1ヶ月の撮影禁止期間、4ヶ月の公表禁止期間を設け、出演者の出演意思をしっかりと確認するように定められている。
また、出演者はAV公表後1年間(経過措置2年間)の間は、理由なく任意に契約を解除して販売されているAVの差し止めを求めることもできる。
さらに、AV制作側である制作公表者は、AV新法が定める複数の事項を記載した契約書を作成・交付し、説明義務の内容を書面化した説明書面を作成・交付する義務を負う。
そして、AV新法は、出演者による任意解除を妨害した場合と、契約書等の書面の交付義務に違反した場合に罰則を設けている。
このAV新法は、FC2動画やPornhubなどにアダルト動画をUPしたり販売したりしている同人AVにも適用される。
そのため、今後、同人AV業界でAV新法違反の逮捕者が出る可能性がある。
AV新法は、大手メーカーらの適正AVを過度に規制・制限するものであるとして、多くの反対運動や署名活動が行われており、社会問題化している。
そして、AV新法の問題点として、同法を守らない同人AV業界に人が流出するのではないか、闇に潜るだけではないのかと言う懸念が指摘されている。
そうだとすれば、警察等の捜査機関は、まっさきに同人AV業界でAV新法を守っていない人や業者に対して、内偵捜査を行い、逮捕・摘発に動くことが予想される。
逮捕・摘発を避けるためには、AV新法を正しく理解をして、契約書や説明書面をしっかりと準備することが重要だ。
AV新法の詳細は、以下の記事を参照してほしい。
FC2動画等,アダルトサイトでの無修正動画の販売や,動画に出演するように勧誘する行為は違法行為となる。
このような違法行為の被害にあってしまった女性はどうしたらいいだろうか?
リベンジポルノなどのアダルト動画がインターネット上に流出してしまうと,アップロードされた動画をダウンロードした人が再度アップロードするなどして,完全なる消去が困難になることがある。
そのため,ネット上にUPされているのを発見したら,すぐに削除をする,そのスピード感が重要になってくる。
リベンジポルノ対策,削除,発信者情報開示,刑事告訴等については,以下の記事を参照してほしい。
リンク:リベンジポルノ画像・動画の削除(発信者情報開示)方法