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風俗店経営者ら,風紀違反に腹を立て,傷害・監禁!

弁護士 若林翔 2017/11/27更新

風俗,キャバクラやガールズバーでよく問題になる「風紀」違反。

今回は,風紀違反が傷害事件に発展したニュースについて。

 

男性店員と風俗嬢の交際絶対NGもなくならないワケ

茨城県警水戸署は23日までに、傷害と監禁容疑で元風俗店店長の◯◯容疑者(36=福島県南相馬市)と元同店経営の◯◯容疑者(44=水戸市天王町)を逮捕した。

 逮捕容疑は、昨年4月4日午後10時半~同50分ごろ、水戸市上水戸のアパート内で、元同店従業員の男性(33)を棒で複数回殴り、頭部陥没骨折・脳挫傷など全治2か月の重傷を負わせた疑い。さらに、アパート駐車場に止めていた乗用車のトランクに男性を閉じ込め約1時間、同市内を疾走させて監禁した疑い。

 捜査関係者によると、両容疑者は男性が同店勤務の女性と交際したことに腹を立てていたという。

 風俗業界では、男性スタッフが店の女の子に手を出すことを「風紀」と呼び、罰金を科して絶対NGにしている。

「恋仲になった女の子へのえこひいきが目立ち、他の子への悪影響は大きい。男女とも店を“飛ぶ”ことも多い。噂が回るのも早い。とにかく店の雰囲気が悪くなる」(業界関係者)

 それでも、店内でのスタッフと風俗嬢の男女関係がなくなることはない。

「女の子をマナーの悪い客から守ってくれるのもスタッフ。優先的に客をつけてくれるのもスタッフのさじ加減。スタッフの信頼を獲得したほうが働きやすいとなれば、女の子がスタッフと親密になろうとする行動は自然です」(同)

 そんな男女関係のみならず、男性従業員に対してその上司が暴力を振るうケースも。遅刻や無断欠勤など問題行動が原因であることが多い。

「今年6月、都内繁華街のヘルス店で、男性店長が元従業員の男から刺された。動機は怨恨とみられる。男がビルから転落死して事件は終わったように思われたが、店長の刺し傷が2か所だったのに、男の遺体には十数か所の刺し傷があったという。検察が注目している」(事件関係者)

 サービス同様、店内環境も良好な店で遊びたいものだが…。

男性店員と風俗嬢の交際絶対NGもなくならないワケ

 

経営者にとっては,風紀違反は重大な問題だろう。

本件のように傷害事件まで発展しないとしても,脅迫によって罰金を請求するなどの違法な手段を採っている店もある。

しかし,当然のことながら,風紀違反に対する対処として,暴行・脅迫等の不法な手段を採らず,適法な手段を検討すべきだ。

健全な店舗経営のためのコンプライアンスを今一度考えていただきたい。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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