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デリヘル店経営者ら客への恐喝容疑で逮捕されるも不起訴

弁護士 若林翔 2018/12/01更新

昨年(2017年)11月頃に,デリヘルの経営者が,その客に対して,本番強要をしたとして,「仕事をできなくする」などと脅迫し,現金を恐喝したという事件だ。

今年(2018年)10月に,恐喝容疑でデリヘルの経営者や従業者が逮捕された。

そのときの記事が,以下の記事だ。

 

デリヘル客に恐喝疑い 愛知の経営者逮捕、2億円被害か

 愛知県警中署は14日、デリバリーヘルス(派遣型風俗店)の男性客から現金計1千万円を脅し取ったとして、恐喝の疑いで、名古屋市瑞穂区八勝通のデリヘル店経営、〇〇容疑者(38)と店員の男女3人を再逮捕、同県稲沢市の店員の男(40)を逮捕した。
 中署によると、〇〇容疑者は複数のデリヘル店を経営。客約200人が、同様の手口で2億円以上の被害に遭ったとみて調べている。再逮捕された4人は容疑を否認するか留保し、逮捕の男が認めている。 5人の逮捕容疑は共謀して昨年11月19日、名古屋市のホテルで、県内の自営業の男性(43)に「本番行為を強要したら100万円請求と誓約書に書いてある」「仕事をできなくする」と因縁を付け、現金を脅し取った疑い。男性は本番行為を強要していなかったという。

https://www.sankei.com/affairs/news/181014/afr1810140011-n1.html

 

ニュースによると,その後,11月26日,逮捕されたデリヘル経営者らは不起訴処分となった。

不起訴処分の理由については,明らかにされていない。

当初の記事によると,認否を留保していたものもいいるものの一人は認めていたとのことなので,示談が成立し,起訴猶予処分として不起訴処分となった可能性があるかと思う。

他方で,以下の記事によると,デリヘルの経営者と店長が容疑を否認し,ほかの従業者たちは認否を保留していたとのこと。その場合,恐喝罪に必要な脅迫行為の立証がしきれないと判断して,証拠不十分で不起訴処分としている可能性も考えられる。

 

 

恐喝容疑で逮捕の風俗店主ら不起訴 名古屋地検
 デリバリーヘルス店(派遣型風俗店)の利用客が店側から金を脅し取られた事件で、恐喝容疑で逮捕されたデリヘル店経営者の男性(39)=名古屋市瑞穂区=ら5人について、名古屋地検は26日、不起訴とした。地検は理由を明らかにしていない。 他の4人は、いずれも風俗店員で同市東区の女性(28)、愛知県尾張旭市の男性(41)、同県稲沢市の男性(40)、三重県木曽岬町の男性(38)。5人は昨年11月、名古屋市内のホテルで利用客の40代男性=愛知県豊川市=に因縁をつけ、1千万円を脅し取ったとして、先月14日に逮捕された。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018112690223727.html

 

風俗で禁止行為強要と客に“因縁”…1000万円脅し取った疑いで逮捕の経営者ら不起訴に 名古屋地検

 派遣型風俗を利用した客に対し禁止されているサービスを強要したと因縁を付け現金1000万円を脅し取ったとして逮捕された店の経営者ら5人について名古屋地検は不起訴としました。

 不起訴となったのは派遣型風俗店の39歳の男性経営者と38歳の男性店長のほか、28歳の女性店員らあわせて5人です。

 5人は去年11月、共謀して名古屋市中区のホテルで店が禁止しているサービスを女性店員(28)に強要したなどと男性客(当時43)に因縁をつけ、あわせて現金1000万円を脅し取った疑いで逮捕されていました。

これまでの調べに対し、男性経営者と男性店長は容疑を否認し、店員ら3人は認否を留保するなどしていましたが、名古屋地検は今月26日付けで不起訴としました。検察は理由を明らかにしていません。

 また、このうち4人は、別の客3人からあわせて430万円を脅し取ったなどとしてほかに2回逮捕されていましたが、名古屋地検はいずれも不起訴としています。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181126-00005914-tokaiv-soci

 

デリヘル等の風俗で脅迫・恐喝された場合の対処法については以下の記事を参照して欲しい。

デリヘルで恐喝・脅迫された場合の対処法5つを風俗弁護士が徹底解説!

 

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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