「コロナ詐欺」福岡県で相次ぐ ネット購入したマスク届かず

ニュース内容

「社債購入を」不審電話も

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、福岡県内ではインターネットの通販サイトでマスクなどを購入したのに商品が届かず、代金をだまし取られる被害が6件相次いでいる。詐欺グループによる偽サイトとみられ、県警は詐欺事件として捜査。ほかにも製薬会社の社債購入などを募る不審な電話がかかったとの相談もあり、感染拡大に便乗した詐欺が横行している可能性がある。

県警によると、40~50代の男女6人は3月、品薄のマスクや消毒液、除菌スプレーを購入しようと通販サイトでそれぞれが注文。代金計8万550円を支払った。中にはスウェーデン製の高級マスク3枚(計約2万5千円)を注文した女性もいたが、いずれも商品が届かず、県警に相談した。

サイトの運営会社は実在せず、県警は感染拡大に便乗した犯行とみて警戒している。

福岡市の80代女性2人の自宅には、実在の大手製薬会社や大手商社社員をかたる男から電話や封書が届いた。「新型コロナの治療薬開発のため社債を購入しませんか」と持ち掛ける内容で、1人は現金300万円の支払いを要求された。不審に感じて警察に相談し、被害はなかったという。

建設会社社長の30代男性の携帯電話には今月6日、「新型コロナで売り上げが落ちている会社に融資する」と不審な電話があったという。

福岡県消費生活センターによると県内では「新型コロナの影響で金の相場が上がると購入を勧められた」(80代男性)「コロナに効くとうたうサプリは本当か」(40代女性)などと悪徳商法とみられる相談が寄せられている。

県警は「社会不安の高まりに乗じて犯罪をたくらむ人もいる。信じないで」。国民生活センターの担当者も「不審に感じたら家族や周囲の人に相談してほしい」と注意を呼び掛ける。

2020/4/8 6:02 西日本新聞

弁護士からのコメント

今回のニュースは、インターネットの通販サイトでマスクなどを購入したのに商品が届かず、代金をだまし取られる被害が相次いでいることにくわえ、被害に遭わなかったものの製薬会社の社債購入などを募る投資詐欺も行われつつあるというものです。

連日お伝えしておりますが、新型コロナウイルスに便乗したコロナ詐欺が全国規模で行われています。

コロナ詐欺・マスク詐欺に関するニュースは下記ページでまとめていますので、よければご参照ください。

そして今回のニュースにおいては、新型コロナウイルスに便乗した投資詐欺について解説したいと思います。

まず手口としては、ニュースにあるよう新型コロナの治療薬開発や品薄が続いているマスクや除菌剤の製造などに関する話で勧誘してくることが想定されます。

具体的には、今後絶対に価値が上がるので今のうちに社債や株式を買ったり出資をしないかなどと甘い言葉を伝え、金銭を騙し取るものでしょう。

新型コロナウイルスに便乗した投資詐欺に遭わない対策としては、上記のような甘い誘いはすべて詐欺と考えて断ることです。

というのも、もし誘いの話が真実であれば、そもそも勧誘せずに自らが購入したり出資した方が利益になることからして、不合理な行動といえるからです。

最後に、新型コロナウイルスに便乗したものにかかわらず投資詐欺に遭ったかもと思った際には、遠慮なく当事務所にご相談ください。

Bio

弁護士 刈谷龍太

グラディアトル法律事務所代表弁護士。
中央大学法科大学院修了。2012年弁護士登録。
離婚・労働・ネット・消費者被害など一般向けのトラブルから、企業法務や経営サポートなど幅広く担当。