北海道の水源地投資詐欺 グループ幹部を逮捕

ニュース内容

北海道の水源地への投資をでっち上げ、高齢者から現金をだまし取ったとして、大阪府警は12日、指名手配していた職業不詳、蛇嶋勝士容疑者(46)を詐欺の疑いで逮捕した。詐欺グループのナンバー3で、架空の投資話で全国の数百人から約25億円を集めたとみている。

逮捕容疑はグループのメンバーと共謀し、2011年3~4月、実在しない会社を名乗って徳島市の80代女性宅に電話。「水源地に投資する権利を購入すれば5倍で買い取る」とうその投資話を持ちかけ、現金30万円を詐取したとされる。府警は認否を明らかにしていない。

捜査2課によると、蛇嶋容疑者は大阪を拠点にうその電話をかける「かけ子」の統括役。これまでにグループのトップら45人を逮捕し、埼玉や千葉、奈良など11都県の男女15人の被害計約1億8870万円を裏付けた。蛇嶋容疑者が最後の1人だったといい、大阪府警の捜査員が12日早朝、高松市内の知人宅で見つけて逮捕した。

毎日新聞2019年11月12日 16時39分

弁護士からのコメント

これは投資詐欺の中でも、いわゆる『原野商法』という類型に当たるものです。

『原野商法』とは、値上がりの見込みがほとんどないような山林や原野について、実際には建設計画等はないにもかかわらず「開発計画がある」「もうすぐ道路ができる」などと嘘の説明をしたり、「将来確実に値上がりする」などと勧誘を行ったりして販売をする商法です。

そして、今回の事件となった『水源地投資詐欺』は、近年多くの富裕層外国人が日本の土地を購入していること等を背景に、10年前近くから急増しています。

原野商法含め投資詐欺全般にいえることですが、高利回りや好条件の話であればあるほど疑ってかかるべきです。
というのも、本当に高利回りや好条件の話であれば、他人に勧めず、金策に当たってでも自ら投資するであろうといえるからです。

最後に、投資詐欺にあったかも!?と思われる方は、一刻も早く弁護士に相談しましょう。
動くのが早ければ早いほど、相手方から金銭を取り戻せる可能性は高まります。

Bio

弁護士 刈谷龍太

グラディアトル法律事務所代表弁護士。
中央大学法科大学院修了。2012年弁護士登録。
離婚・労働・ネット・消費者被害など一般向けのトラブルから、企業法務や経営サポートなど幅広く担当。