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「芸能人の愛人を探している」などと嘘を言い、愛人契約を結ぶための経費などと称して女性から現金250万円をだまし取ったとして、警視庁新宿署は詐欺容疑で住所、職業いずれも不詳の中田佳明容疑者(51)を逮捕した。同署によると、黙秘している。
2020.6.27 13:09 産経新聞
同様の手口の詐欺被害が東京都内で複数確認されているといい、同署は中田容疑者が関与した疑いがあるとみて裏付けを進める。
逮捕容疑は4月上旬、新宿区内に住む30代の女性に「有名芸能人の愛人を探している。愛人としてふさわしいか、俺と一緒に旅行に行って、見極める」などと言って旅行に誘い出し、旅行代金など250万円をだまし取ったとしている。
同署によると、中田容疑者は会社社長を名乗り、女性に「愛人になれば、月に1千万円受け取れる」などとも話していたという。
旅行に行ったあと、中田容疑者と連絡が取れなくなったことを不審に感じた女性が同署に相談し、被害が発覚した。2人は3月ごろに女性の知人を通じて知り合ったといい、同署は経緯についても調べている。
愛人詐欺(パパ活詐欺)とは
今回のニュースは、「芸能人の愛人を探している」などと嘘を言い、愛人契約を結ぶための経費などと称して女性から現金250万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕されたというものです。
このような愛人詐欺または愛人契約詐欺といわれる手口は、従来から行われている詐欺の1つです。
最近では、愛人契約と似た行為で「パパ活」もありますが、「パパ活」においても同様に詐欺が行われています。
『愛人詐欺(パパ活詐欺)』とは、愛人(パパ活の相手方)になると高額の報酬を受け取ることができると見せかけ、経費や手数料・保証金などの名目で金銭を騙し取る詐欺のことをいいます。
以下、その具体的な手口や対策について解説します。
愛人詐欺(パパ活詐欺)の手口
きっかけとしては、実際に会って誘われることもありますが、最近は出会い系サイトやアプリ、SNSなどインターネット上で勧誘する手口が主流です。
勧誘内容としては、詐欺師自らが愛人やパパ活の相手を募集している社長や実業家であると装うパターンのほか、今回のニュースのように芸能人などの仲介者であると見せかけるパターンもあります。
自ら装うパターンは、さもお金を持っていそうな身なりをしていることが通例です。
他方、仲介者であると見せかけるパターンは、当該芸能人と一緒に写っている写真やSNSのやり取りを偽造するなどして信用させようとすることが常套手段です。
そして自ら装う場合には、お金を動かすために必要などと言って、先にその必要な金銭を渡すよう要求してきます。
仲介者の場合には、今回のニュースにあるよう経費や手数料・保証金などの名目で、同様に金銭を要求してきます。
その後、実際に金銭が支払われると、連絡が取れづらくなり、いずれは連絡不通となることがほとんどです。
愛人詐欺(パパ活詐欺)に遭わない対策
そもそも愛人契約自体、法律上に違反する行為(民法90条・公序良俗違反)ですので、手を出さないようにすべきです。
なおパパ活においても、性行為が含まれていれば同じです。
というのも、今回のような愛人詐欺(パパ活詐欺)の被害に遭う可能性はもちろん、薬物犯罪・性犯罪などにまで巻き込まれるリスクがあるからです。
インターネット上で知り合うなど相手方の素性がよくわからない場合は、より危険性が高まります。
性犯罪に巻き込まれたニュースにつき、解説したページがありますのでよければご参照ください。
もっとも、愛人詐欺(パパ活詐欺)を行おうとする詐欺師は、たとえば当初は高額のバイトであるのみを伝えるだけで、中身が愛人契約やパパ活であることを隠して勧誘してくることもあります。
ですので、途中で愛人契約やパパ活であることに気づいた場合は手を引くべきですし、ましてや先に金銭を要求された場合には絶対に支払わないようにしましょう。
最後に愛人詐欺(パパ活詐欺)に遭ったかもと思った際には、遠慮なく当事務所にご相談ください。