e戸建ての誹謗中傷口コミの削除依頼方法を弁護士が解説

e戸建ての削除依頼方法
弁護士 若林翔
2024年03月25日更新

「e戸建て」は、一戸建て住宅の購入検討者を応援する匿名の口コミ掲示板サイトです。率直な意見を知ることができるため、一戸建ての購入を検討している人にとって貴重な情報収集の場として活用されています。

しかし、「e戸建て」には良い口コミばかりあるわけではありません。匿名で投稿できるがゆえに、なかには根拠のない情報や誹謗中傷にあたるような悪質な口コミも投稿されています。そして、その多くがハウスメーカーや工務店に対するものである傾向にあります。

住宅の購入は、人生最大の買い物となる場合も多く、消費者は慎重に情報収集を行う傾向にあります。そのため、そのような投稿があると、問い合わせの減少、受注数の低下、ひいては業績の悪化にもつながりかねません。

「e戸建て」の誹謗中傷口コミは削除可能です!

早急に削除したい場合、まずは弁護士にご相談ください。

 

本記事では、e戸建ての悪質な口コミの投稿を削除する方法を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

e戸建てに削除依頼をする2つの方法

削除依頼をする方法

e戸建ての口コミを削除したいときは、以下の方法で「削除依頼」をすることが一般的です。

・自分でe戸建ての削除フォームから削除依頼をする

・弁護士に依頼をしてe戸建てに削除依頼をする

e戸建てに投稿された口コミは自分で削除依頼をすることが可能です。どのような内容の口コミであれば削除を行うのか、基本的方針をガイドラインで公開しています。

それによると「消費者の方々にとって有益かつ公平な情報か」という観点から判断しているとあります。また、投稿された内容が事実かどうか、e戸建ての運営会社側では判断できないことから、口コミの削除に応じることが困難である場合が多いという記載があることから、自身で削除依頼を行い、削除にまで至るのはハードルが高いと考えられます。

悪質な口コミがあり、少しでも確実に削除したい場合や、被害を最小限に抑えるために、すばやく該当の口コミを削除したい場合などは、弁護士に依頼することも検討してみましょう。費用はかかってしまいますが、自身で削除依頼するよりも、削除できる可能性を高めることができます。

自身で削除依頼を行う方法と、弁護士に依頼をする方法について、それぞれ詳しく解説していきます。

 

自分でe戸建てに削除依頼をする方法

自分で削除依頼をする方法

自分で削除依頼をする際は、基本的にe戸建てが各スレッドに用意している「削除依頼フォーム」を利用して申請を行うことになります。

スレッド全体を削除したいのか、それともスレッド内にある「レス」いわゆるコメントのみを削除したいのかによって依頼フローが少し異なるため、目的に合わせて選択しましょう。

削除依頼フォームから運営側に申請を行う

スレッド全体の削除申請と、コメントのみの削除申請を行う方法を、それぞれ解説していきます。

スレッド全体を削除したいときの依頼方法

e戸建てのスレッド全体の削除依頼方法

スレッドにアクセスすると、投稿するボタンの左側に「削除依頼」と記載されたリンクが設置されています。このリンクをクリックすると「削除依頼フォーム」へアクセスすることが可能です。

e戸建てのスレッド全体の削除依頼方法

削除依頼フォームへアクセスしたら、削除依頼・発信者情報開示に関するガイドラインを確認し、問題なければページ下部にある依頼フォームにて、「お名前」の入力、「理由」、「お立場」の選択後に、削除理由の詳細を入力します。

各項目、漏れなく記入・選択が終わったら「削除依頼の内容を確認」をクリックし、内容の確認後、「利用規約に同意し削除依頼」のボタンをクリックしたら依頼完了です。

 

レスのみを削除したいときの申請方法

e戸建てのレスの削除依頼方法

レスのみを削除したいときは、削除したいレスの右側にある「3点リーダー」をクリックすると削除依頼フォームへのリンクが表示されるので、リンクをクリックし削除依頼フォームへアクセスしましょう。

削除依頼フォームへアクセスできたら、あとは、スレッド全体を削除する方法と同様に、記入・選択漏れがないようにして、削除依頼を行えば申請完了です。

 

削除依頼文の書き方例

削除依頼フォームで、依頼文を作成する際、どのような文面を書けばよいのか分からないという方もいるはず。そこで、ここでは削除依頼文の書き方の例を紹介します。

今回は投稿内容に名誉毀損などの「誹謗中傷」が含まれているケースを想定して依頼文の例を紹介していきます。


お世話になります。
〇〇(法人名)〇〇 (役職名)の〇〇 (氏名)と申します。

e戸建てに掲載されている下記レス(以下「本件レス」といいます。)について削除くださいますようお願いいたします。

        記

スレッド名:
URL:
レス番号:
投稿日時:

             以 上

【削除依頼の理由】

1.利用規約違反

本件レスには、「〜」と記載されているところ、「〜」という点から、弊社および弊社従業員の社会的評価を低下させています。また、弊社および弊社従業員において、「〜」という事実はなく、その内容は真実ではありません。

よって、本件レスは以下の貴社利用規約に違反します。

「・個人、又は団体の名誉を著しく毀損しているもの」

「・投稿の内容が、事実と著しく異なると判断できるもの」

 

2.名誉毀損・名誉権侵害

前述のごとく、本件レスには、「〜」と記載されているところ、「〜」という点から、弊社および弊社従業員の社会的評価を低下させており、その名誉権を侵害しています。また、真実でもありませんので、違法性阻却事由もありません。

以上より、本件レスは、貴社利用規約に違反し、弊社及び弊社従業員の名誉権を違法に侵害するものですので、早急に削除くださいますようお願いいたします。


 

上記例文のように、具体的な投稿内容やレスNo.を記載し、e戸建て利用規約のどの規約に違反しているのか依頼文に含ませて作成しましょう。なお、例文については削除依頼の理由によって適宜変更を加えてください。

 

削除されたかどうかの通知は来ない

削除依頼をしても、e戸建てから削除したかどうかの通知はありません。削除依頼をしたあとは削除されたかどうかを自身でチェックする必要があります。

基本的には、削除依頼後24時間~数日以内に削除されますが、それ以上経過しても削除されない場合は、e戸建てが削除する必要がないと判断したと考えられます。

 

弁護士に依頼をしてe戸建てに削除依頼をする方法

弁護士に削除依頼する

ここまで、自分でe戸建てに削除依頼をする方法について解説してきました。次は弁護士に削除依頼をしてもらうにはどのようにしたらよいか解説をしていきます。

法的根拠をもって依頼を行いたいときは弁護士に依頼をするのが適切な方法です。実際にe戸建ての削除依頼フォームには次のように明記されております。

当掲示板任意の削除をいたしかねるケースにおきましても、弁護士にご相談の上、しっかりとした法的根拠をもってご依頼いただけた場合は、任意での削除を実施可能な場合もございます。

明らかに削除されてしかるべきとお感じのものが削除にいたらない場合は、掲示板の投稿の削除等に精通した弁護士事務所を通じてご連絡いただくこともご検討ください。

参照:削除依頼、スレッド移行依頼フォーム:e戸建て

それでは、解説していきます。

 

弁護士に依頼をしてe戸建てに削除依頼をすると削除可能性が上がる

弁護士からの削除依頼は、通常、サイト運営社側もより優先順位の高いものとして認識していることが多いです。

また、e戸建てのスレッド・レス削除の成功率を高めるためには、法的根拠に基づく削除理由を明確に伝えることが重要です。

とくに、事実無根なコメントであったり、情報が間違っていたりする投稿の削除は、第三者であるe戸建て側が具体的な情報を把握できないため、削除に妥当性があるか判断をすることが難しく削除に至らないケースが多々あります。

弁護士であれば、法的な観点から削除の見込みがあるか判断をしつつ、具体性のある根拠をもって削除依頼をすることが可能になります。

 

弁護士に削除依頼をした場合の削除までの期間

グラディアトル法律事務所では、過去に何度もe戸建てに投稿されたスレッド・レスの削除依頼を受けています。

その経験から、削除までの期間については、最短即日で削除されるケースもありますが、概ね数日から1週間程度で削除されることが多いです。

インターネットは、ときに想像以上の速さで情報が拡散されてしまうため、被害が拡大する前に、早めに対策することをおすすめいたします。

 

削除依頼の弁護士費用

グラディアトル法律事務所に、e戸建てのスレッド・レス削除をご依頼いただく場合、着手金は無料。削除が成功したら費用が発生する、成功報酬型になります。

成功報酬は1投稿削除につき、55,000円〜です。完全成功報酬のため、削除できなかった場合に関しては、弁護士費用は発生しません。

無料相談も受け付けておりますので、本当に削除可能かご心配な方は一度お問い合わせください。

 

e戸建てで削除される投稿内容とは

e戸建てで削除される投稿内容

e戸建ての利用規約には投稿削除基準が明記されており、これに該当する投稿内容は、運営者側の判断で予告なしに削除・編集、またはスレッド閉鎖(レス投稿をできなくする)される場合があります。

投稿削除基準は以下をご確認ください。

・当サイトに参加されておられる方が不快に感じられると判断するもの

・マンションの関係者であろうことや特定の投稿者を攻撃するもの

・2ちゃんねるでのやり取りを連想させるような表現、投稿内容

・ただの相づちだけで内容が無いもの

・個人、又は団体の名誉を著しく毀損しているもの

・倫理的観点から問題があるもの

・当サイト及び他の企業もしくは第三者に不利益を及ぼすもの

・当サイトの競合となる同等のサイトへのリンクがあるもの

・公序良俗に反しているもの

・著作権等知的所有権の侵害になるもの

・投稿の内容が、事実と著しく異なると判断できるもの

・故意・過失に問わず、各種法令に違反しているもの

・スレッドの内容と無関係な内容であると判断するもの

・スレッドが荒れてしまうと判断するもの

・「無料で広告できます板」以外での営業行為と判断されるもの

・物件購入の意志を妨げようとする悪意あるもの

・他の物件を批判するもの

・その他当サイトの方針に反するもの

・自作自演の可能性があるもの

・弊社または、管理人およびその代理に対しての公開質問または回答要求を添えた書き込み

・弊社または、管理人およびその代理との私信の公開

・レスに対して販売及び建設関係者であることを指摘するもの

出典:e戸建ての利用規約

 

投稿内容が削除基準に該当する場合は、削除できる可能性が高まりますので、削除依頼フォームにて申請をする前に確認しておくとよいでしょう。

 

e戸建の口コミが削除されない場合の対処法

削除されない

e戸建ての投稿は、ご自身で削除依頼フォームから申請をしても、e戸建ての運営会社が定めた規約によって有益な情報かどうか判断されるため、削除されないケースもあります。

相手が削除依頼に応じてくれない場合は、以下2つの対処法を検討しましょう。

  • 裁判所に削除の仮処分申立てを行う
  • 誹謗中傷をした投稿者を特定し損害賠償請求を行う

これらは、削除依頼フォームにて申請をするよりも、さらに削除できる可能性の高い方法です。

誹謗中傷が削除されない場合の対処法

裁判所に削除の仮処分申立てを行う

e戸建てに削除依頼を行っても、応じてくれない場合に検討するべき手続きが仮処分による削除申し立てでしょう。

仮処分とは、裁判所が暫定的に下す決定のことです。裁判で正式に勝訴する前に、同様の状態を得ることができます。

裁判所が仮処分を認めると、裁判所から不適切とされるコンテンツの削除命令が出されます。裁判所からの命令であればほとんどの場合、運営側はそれに従って投稿を削除するため、「投稿の削除」が目的であれば仮処分申立てを行うことが一般的となります。

また、相手方の仮処分が認められたのにも関わらず、対応に応じない場合は「執行の手続き」を取ることが可能です。仮処分の申立については、以下のページで詳しく解説しています。

仮処分申立について

 

誹謗中傷をした投稿者を特定し損害賠償請求を行う

e戸建ての投稿に対して名誉毀損にあたるとして、損害賠償の請求を行いたいときは、まず投稿者の特定をする必要があります。そのためにはe戸建ての運営者に対して「IPアドレスの開示請求」を行い、そのIPアドレスから投稿者を特定するために、インターネットプロバイダに「発信者情報開示請求」を行います。

注意点としては、プロバイダにはログの保存期限があり、概ね3〜6ヶ月程度となっています。その期間中に投稿者を特定する必要があるため、投稿者の特定から損害賠償請求まで行いたい場合は、迅速に弁護士に相談するのがよいでしょう。

投稿者の特定までするのはやりすぎじゃないか、削除してくれればそれでいいという方もいるかもしれませんが、悪質な口コミを行うユーザーは、再度、同様の投稿をする可能性が高いです。そのため、投稿者の特定と損害賠償を請求することは再発防止につながります。

投稿者の特定は法的手続きを行う必要があるため、個人で行うことはおすすめしません。法的手続きによる問題解決は弁護士事務所に依頼するのが安心です。

 

まとめ

e戸建ての誹謗中傷でお困りの方は弁護士へ

e戸建ては、戸建て住宅の建築・購入を検討している人にとって、情報収集に便利に使えるサイトです。しかし、ハウスメーカーや工務店にとっては、事実と異なる情報や、自社に対する悪口・悪評が書かれ、風評被害に悩まされることもしばしばあります。

たとえ虚偽の情報であっても、SNSなどで拡散されてしまうと、それによる経営への影響は計り知れないでしょう。そうなるまえに、誹謗中傷の投稿に対して迅速な対処が必要になります。

グラディアトル法律事務所では、e戸建てをはじめ、Web上の口コミ削除依頼や、誹謗中傷対策といったトラブルを数多く解決してきた実績があります。無料相談も行っておりますのでお気軽にご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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