ニュース内容
いわゆる「パパ活」で知り合った女性に睡眠導入剤を飲ませてホテルに連れ込み、わいせつな行為をしたとして、41歳の男が逮捕された。
2/19(水) 10:36配信 日テレNEWS24
準強制わいせつなどの疑いで逮捕されたのは、長野市の会社員・清川和也容疑者。警察によると、清川容疑者は去年12月、いわゆる「パパ活」で知り合った23歳の女性に、前橋市内の焼き肉店で飲酒している際、睡眠導入剤を飲ませ、その後、ホテルに連れ込み、体を触るなどのわいせつな行為をした疑いが持たれている。
女性は、清川容疑者とは初対面だったということで、「食事をした後に記憶がなくなった」と話しているという。調べに対し、清川容疑者は「薬を飲ませてホテルに連れて行ったが、わいせつな行為はしていない」などと容疑を一部否認しているという。
弁護士からのコメント
今回のニュースは、「パパ活」で知り合った女性に睡眠導入剤を飲ませてホテルに連れ込み、わいせつな行為をしたとして準強制わいせつなどの疑いで逮捕されたというものです。
まずパパ活については,今回のような性犯罪(性被害)はもちろんのこと様々なトラブルに巻き込まれる危険性があります。
詳しくは,下記ページに記載しておりますのでご参照ください。
そして今回のニュースにおいては、準強制わいせつ罪について解説したいと思います。
準強制わいせつ罪(刑法第178条1項)とは、「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。」と規定されています。
*「第百七十六条の例による」とは同じ刑罰が適用されるという意味で、六月以上十年以下の懲役に処せられることになります。
強制わいせつ罪(刑法第176条)との大きな違いは、以下のとおりです。
強制わいせつ罪は、暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした者が対象となります。
他方、準強制わいせつ罪は、心神喪失・抗拒不能に乗じ、あるいは暴行・脅迫によらずに心神喪失または抗拒不能にして、わいせつな行為をした者が対象になります。
心神喪失とは、精神的な障害によって正常な判断力を失った状態をいう一方、抗拒不能とは、心理的又は物理的に抵抗ができない状態をいうとされています。
今回のニュースでいえば、睡眠導入剤を飲ませ、被害者が「食事をした後に記憶がなくなった」と話していることから、物理的に抵抗ができない状態ですので、抗拒不能にしたといえるでしょう。
今は逮捕段階ですのでまだ事の顛末はわかりませんが、このようにパパ活においては性犯罪(性被害)に遭う危険性があります。
ですので、パパ活には、性犯罪(性被害)のほか様々なトラブルに遭うリスクがあるということを踏まえておくべきです。
最後に、パパ活でトラブルにあった際には、遠慮なく当事務所にご相談ください。