「盗撮がバレたかもしれない。後日逮捕される可能性はある?」
「後日逮捕される確率は?1週間連絡がなければ大丈夫?」
盗撮の最中に防犯カメラの存在に気づいたり、盗撮した人と目が合ってしまったりした後。
その場ではやり過ごしたものの、帰宅した今、身元特定されて後日逮捕されるのではないかという不安を感じ、本記事へたどり着いたのではないでしょうか?
結論から言うと、盗撮で後日逮捕される可能性は十分にあります。
しかも、盗撮の後日逮捕に期限はなく、数日後に逮捕されるケースもあれば、1年以上経過して逮捕されることもあります。
盗撮行為は現行犯でなければ、被害者の特定や証拠集めが難しいとされていますが、あなたが盗撮したという条件がそろえば、後日逮捕されるリスクが非常に高いからです。
実際、現行犯逮捕を逃れられたものの、防犯カメラの映像や目撃者の証言などから盗撮行為が発覚し、被害者も特定できて被害届が出されたことで逮捕されたケースがあります。
【盗撮で後日逮捕された実際のニュース】
33歳会社員が商業施設で女子高校生のスカート内を盗撮しその場から逃走するも、最終的には防犯カメラの捜査などから特定され、逮捕されたケース
「商業施設で女子高校生のスカート内を盗撮未遂 容疑で33歳会社員の男を逮捕 目撃男性に制止され逃走 千葉・鎌ケ谷(千葉日報)」
引用:千葉日報
33歳学校教諭が勤務先の小学校で女子児童のスカート内を盗撮。容疑者は別事件で任意の捜査を受けており、押収されたスマートフォンから今回の動画が発見され、逮捕されたケース
「あきれた教諭、登校してきた女児盗撮 朝の校舎で繰り返し、スマホで狙ったスカート内 保存された動画、警官が発見し逮捕 他にも複数の動画、公立小学校に勤務する33歳(埼玉新聞)」
引用:埼玉新聞
できれば盗撮による後日逮捕を回避し、今の生活や社会的体裁を守りたいですよね。
そこで本記事では、盗撮における後日逮捕の可能性について、具体的な事例を交えながら解説します。
万が一逮捕された場合の流れや後日逮捕を防ぐために取るべき行動についてもお話ししているので、本記事を最後まで読めば、逮捕・起訴されるという最悪の未来を回避できる可能性があります。
盗撮の後日逮捕について理解を深めたうえで、あなたの将来を守るための行動を今すぐ取ってください。
目次
盗撮で後日逮捕されることは十分ありえる
盗撮による検挙は、現行犯逮捕であるケースがほとんどですが、後日逮捕される可能性がないわけではありません。
実際、現行犯逮捕は免れたものの、その後の捜査で後日逮捕となったケースがあります。
【現行犯逮捕にはならなかったが後日逮捕された事案】
livedoorNews「盗撮未遂疑いで巡査部長を逮捕 大阪府警、京都の駅で逃走図る」
Rakuten Infoseek「入浴中の女子中学生をスマホで盗撮疑い 配送作業でアパートを訪れた35歳男を逮捕 沖縄・糸満署」
被害者本人は盗撮されていることを自覚していないケースが多く、現行犯以外ではなかなか逮捕されづらい状況であるため、後日逮捕の可能性は低いと言われています。
しかし、弁護士ドットコム株式会社が行ったアンケート調査によると、「盗撮された、されたのではないか」という感覚があると答えた人は約3割もいます。
女性だけに絞ると、約4割が盗撮に気付いている状況です。しかも、盗撮に気付き、警察や弁護士へ相談など、なんらかの行動を行った人は約半数にのぼります。
「盗撮したことはバレていないはず」
「現行犯で捕まらなければ逃げ切れるだろう」
このように考えている人もいるかもしれませんが、安心できません。
特に、近年は盗撮に対する処罰が厳格化されており、2023年7月には通称「撮影罪(性的姿態撮影等処罰法)」という法律も追加になり、認知が拡大しています。
盗撮による検挙数は氷山の一角とはいえ、撮影罪の施行後は、約半年で盗撮の認知件数が1,998件に増え、現行犯を含む検挙数が全体905件(45.3%)に増え、年々増加している状況です。
出典:e-Stat「犯罪統計 令和5年1月~11月」
現行犯逮捕を免れたとしても、証拠がそろってしまうと後日逮捕の可能性は十分にあります。
「(不審な行動をして)被害者にバレたかも」
「その場では逃げ切れたけど、後で逮捕されるかも」
このような人は、逮捕されないための行動を取ることが重要です。
盗撮で後日逮捕されるリスクが高くなる3つのケース
盗撮で後日逮捕される可能性を知ったところで気になるのが、「どういうケースに後日逮捕されるの?」ということではないでしょうか。
先述の通り、現行犯逮捕を免れたとしても、逮捕要件がそろえば逮捕リスクは格段にアップします。
特に以下のようなケースは、逮捕要件がそろいやすい傾向です。
各ケースで、逮捕要件について詳しく解説していくので、「自分は大丈夫なのか知りたい」というあなたの、逮捕リスクを知るヒントになれば幸いです。
ショッピングセンターやコンビニ、駅など防犯カメラが設置された場所で盗撮した
盗撮した場所が、ショッピングセンター、コンビニなどの商業施設だった場合や駅などの防犯カメラが設置されている場所だった場合、後日逮捕のリスクが高いと言えます。
なぜなら、防犯カメラで捉えられた犯行の様子が証拠になるからです。
駅の場合、入場時に使用したICカードや、店舗で使用した電子マネー、クレジットカードの利用歴も「その日現場にいた」という証拠になるため、犯人特定の重要な情報となります。
「防犯カメラがない路上だった」
このような場合でも、最近は店先や公園、街灯などに防犯カメラが設置されているケースも多く、犯行現場によっては付近の防犯カメラ映像から、あなたが犯人だと特定されてしまう可能性があります。
盗撮行為の目撃者がいた
盗撮行為を第三者に目撃されていた場合も、後日逮捕のリスクは高いケースのひとつです。
盗撮したあなたはバレていないと思っていても、周囲の人が不審な行動に気づき、盗撮の瞬間を目撃して警察へ通報されれば、そこから被害者が特定されて被害届されてしまう可能性があります。
盗撮が目撃されやすい場所としては、次のような場所が挙げられます。
・駅構内
・エスカレーター
・階段
・電車やバスの中
・学校や会社の更衣室
・トイレ
・ジム
第三者の目撃証言は、逮捕するかどうかの判断基準のひとつとなっているため、被害者本人が気がついていなくても、目撃証言をきっかけに捜査されて後日逮捕される可能性があります。
盗撮がバレてその場から逃走した
盗撮行為がバレて逃走した場合も後日逮捕される可能性が十分にあります。
現行犯逮捕が一般的ですが、何度も言うように証拠がそろえば、後日逮捕のリスクは非常に高いです。
盗撮がバレて逃走し、仮に逃げ切れたとしても、街中に防犯カメラや監視カメラがあるため、警察は片っ端から映像をチェックし、犯人を見つけ出そうとします。
盗撮がバレている時点であなたが犯人であることは相手にバレているので、あなたであることが特定され次第、捕まる可能性があります。
盗撮で後日逮捕されるまでの期間は無期限!いつ警察が来るかわからない
盗撮をすると、「いつまで不安な気持ちで過ごせばいいのだろうか」と思いますね。
しかし、盗撮による後日逮捕には「いつまで」という期限がありません。
基本的には無期限で、犯行後数日で逮捕されるケースもあれば、半年以上経過してから警察がやってくるというケースもあります。
【盗撮行為から時間が経って後日逮捕されたケース】
学校教諭が小学生女子児童のスカート内を盗撮して後日逮捕されたケース
「あきれた教諭、登校してきた女児盗撮 朝の校舎で繰り返し、スマホで狙ったスカート内 保存された動画、警官が発見し逮捕 他にも複数の動画、公立小学校に勤務する33歳(埼玉新聞)」
引用:埼玉新聞・盗撮から逮捕までの期間:396日(1年と31日)
・盗撮をした日:2022年12月6日(1回目の犯行)
・逮捕された日:2024年1月5日
商業施設で女子高校生のスカート内を盗撮して後日逮捕されたケース
「商業施設で女子高校生のスカート内を盗撮未遂 容疑で33歳会社員の男を逮捕 目撃男性に制止され逃走 千葉・鎌ケ谷(千葉日報)」
引用:千葉日報・盗撮から逮捕までの期間:42日(1か月11日)
・盗撮をした日:2023年12月21日
・逮捕された日:2024年1月31日
走行中の電車内でカバンの中にスマホを隠してスカートの中を盗撮して後日逮捕されたケース
「カバンにスマホ隠して電車で盗撮しようと…広島市職員逮捕」
引用:HOME広島ホームテレビ・盗撮から逮捕までの期間:2日
・盗撮をした日:2024年2月8日
・逮捕された日:2024年2月10日
防犯カメラ映像がずっと残っているわけではなく、目撃者探しも難航するため、1年以上経過してから後日逮捕となるケースは稀です。
しかし、上記の事例から分かるように、盗撮行為から1年以上経過した後に逮捕される事例もあるため、安心はできません。
盗撮で後日逮捕された場合の流れ
もしも盗撮で後日逮捕された場合、自分はどうなってしまうのか心配になりますよね。
後日逮捕は、身柄事件と在宅事件のいずれかの流れで、起訴されるかどうかが判断されます。
身柄事件と在宅事件の大きな違いは、以下の通りです。
それぞれの流れについて、以下で詳しく解説します。
身柄事件|勾留されるパターン
身柄事件は、刑務施設に身柄を拘束された状態で刑事裁判を受けることになります。
釈放されなければ、最大23日間勾留されることになります。万が一起訴されると、刑事裁判中も引き続き拘束され、さらに1か月以上も刑務施設で過ごさなければなりません。
会社や学校を長期間休むことになり、最悪の場合、周囲に逮捕されたことがバレ、解雇や退学になる可能性もあります。
そのため、身柄事件においては、勾留が決定するまでの釈放がポイントです。勾留請求の却下率は3.8%となっており、一度勾留請求されると取り消せない可能性が高いです。
つまり、逮捕後72時間以内に釈放できるかが、あなたの今後に大きな影響を与えるのです。
釈放のターニングポイントは、検察へ送致される前と勾留される前です。
特に、検察への送致は、逮捕後48時間以内とされていますが、あくまでも最大時間の目安で、48時間よりも早く送致されるケースは多くみられます。
逮捕されても、生活へ影響を与えることなく話を進めたいのであれば、早期釈放を実現するための行動を取りましょう。
在宅事件|最終処分が出るまで通常の生活を続けられるパターン
在宅事件は、身柄を拘束されることなく事件処理が行われるため、あなたは普段通りの生活ができ、会社や学校へ行くことができます。
逮捕後、釈放された場合も在宅事件になり、警察から何度か呼び出しを受けて取り調べが行われ、捜査が終わり次第、捜査書類が検察へ送られます。これが「書類送検」です。
検察へ引き継がれた後も、検察官から呼び出されて取り調べを受けることがありますが、引き続き在宅のまま進められ、 起訴・不起訴を判断されます。
万が一起訴された場合も、在宅のまま刑事裁判となり、自宅から出廷することになります。
ここまでの内容を見て、
「普段通りの生活ができる在宅事件はいいな」
と思った人もいるかもしれませんが、メリットだけではありません。
警察や検察は、時間的な猶予が限られている身柄事件を優先的に捜査するため、在宅事件の捜査は長引きやすく、事件解決に時間がかかります。
結果が出るまでの数か月間も心配は続くため、在宅事件も精神的な負担は大きいと言えるかもしれません。
ただし、在宅事件も被害者対応を素早く行うことで、示談による解決や不起訴の獲得を目指せます。
次章で詳しく紹介します。
盗撮による後日逮捕リスクを防ぐためにできる3つのこと
「有罪になるのかどうかわからないまま、不安な日々を過ごすのは辛い」
「起訴されて刑事事件になるかもしれない」
このように考える人は、今すぐ盗撮による後日逮捕を防ぐための行動をしてください。
具体的にすべきことは、次の3つです。
弁護士へ相談する
後日逮捕されるかもしれない状況であれば、まずは弁護士へ相談するのがおすすめです。
万が一、逮捕されたとしても事前に弁護士へ相談していれば、すぐに釈放や示談に向けた行動を取ることができます。
弁護士事務所によっては、任意同行を求められた際に弁護士が付き添ってくれるところもあります。
弁護士が同行することで、警察による不当な誘導で事実と異なる供述をしてしまうという失敗を回避でき、初めての取り調べでもどのような姿勢で応えるべきかアドバイスしてもらえます。
あなたに不利な状況とならないよう、常にあなたの味方となってサポートしてくれるため、後日逮捕のリスクがあるのであれば、逮捕されないためにも事前に弁護士へ相談しましょう。
盗撮に強い弁護士の選び方については、以下の記事もご参照ください。
示談交渉をする
弁護士へ相談した後にやるべきことは、早急に示談交渉をすることです。
不起訴の獲得には示談成立が欠かせません。被害者の許しがあれば、被害届の取り下げられ、不起訴となる可能性が高くなるからです。
しかし、身柄事件の場合、時間的な余裕がありません。
72時間以内に釈放できなければ勾留されるリスクが高くなるため、早急な示談交渉が求められますが、被害者からすると、加害者に対して怒りや恐怖の感情があるため、話し合いが進まない可能性があります。
そのため、弁護士費用はかかってしまいますが、弁護士へ依頼するのがおすすめです。
弁護士は、あなたの味方でもありますが、穏便に解決できるよう被害者に対しても寄り添って対応を行なってくれるので、あなたに対する怒りや恐怖心が和らぎ、示談交渉にも応じてもらいやすくなります。
盗撮で逮捕されたときは、弁護士へ相談した上で、示談交渉をしてもらいましょう。
盗撮と示談・示談金相場についての詳細は、以下の記事もご参照ください。
事実を自白する
盗撮行為において、事実である部分は正直に自白しましょう。
事実なのに答えなかったり、嘘をついて否認したりすると、保釈率に影響を与える可能性があるためです。
以下は、日本弁護士連合会の「逮捕に関する統計」データです。
第1公判前の保釈率を比べると、否認したケースよりも自白したケースの方が保釈率が高くなっています。
ただ、警察に誘導されて事実と異なることを供述してしまうと、保釈どころか、刑罰も重くなってしまう可能性があります。
後日逮捕の可能性がある場合は、事前に弁護士へ相談し、どのように自白するべきかを確認しておきましょう。
盗撮で逮捕されても起訴や前科は回避できる可能性がある
盗撮で逮捕されないために準備をしていたものの、後日逮捕されてしまった場合、とても不安な気持ちになるかもしれませんが、どうか諦めないでください。
盗撮で逮捕されても、起訴を回避して、前科がつかないよう解決できる可能性があります。
実際、犯罪白書の「刑法犯全体の起訴・不起訴人員等の推移」を見ると、起訴されたケースは全体の約36%程度で、全体の約6割は前科がつかない不起訴または起訴猶予となっています。
ただし、不起訴を獲得するためには、最終的な処分が出るまで弁護士によるサポートが必要です。
遺憾で後日逮捕され、刑事事件として立件された場合は、盗撮事件の経験が豊富な弁護士に相談をして、あなたや家族の将来を守るための行動を取りましょう。
あなたの将来を守るためには起訴猶予よりも不起訴を獲得することが重要です。
起訴猶予は、不起訴処分の一種です。
犯罪を犯したことは事実であるものの、検察官が以下のような事情を考慮して「今回の事件では起訴を見送る」と判断した場合、起訴猶予となります。
・犯人の年齢や境遇
・犯人の性格
・被害が軽微だった
・被害者と示談が成立している
・深く反省している
・すでに社会的制裁を受けている
起訴猶予の場合、前科(有罪判決)はつきませんが、前歴(捜査機関の対象となったという履歴)は残ります。
前歴があると、次に犯罪を犯した場合に刑が重くなったり、会社や学校の評価を落としたという理由から解雇や退学となったりする可能性があります。
執行猶予でも今後の生活に影響を与える可能性があるため、逮捕された場合は、弁護士へ相談し、不起訴を獲得できるよう対応してもらうことが大切です。
弁護士へ依頼するならグラディアトルへ
あなたがもし今、盗撮で後日逮捕されてしまうのではないかという不安を抱えているのであれば、グラディアトル法律事務所へご相談ください。
初回相談が無料で、24時間365日全国対応しているので、あなたが思い立ったタイミングに、ただ話を聞いてほしいというだけでも大丈夫です。
私たちは、盗撮を含む刑事事件を数多く担当してきました。実際、盗撮事件において、示談成立で不起訴を獲得した経験があります。
【盗撮事件における解決事例】
【盗撮がバレた】撮影罪(盗撮罪)で事件化するも示談成立で不起訴になった事例
その経験を活かし、あなたや被害者の心情に寄り添い、示談による解決を目指します。
ひとりで悩まず、どうか私たちを頼ってください。
まとめ
ここまで解説してきた通り、
「盗撮がバレたかもしれない」
このような心当たりがある場合、盗撮で後日逮捕されるリスクは十分にあり得ます。
そのため、逮捕によるリスクを回避し、あなたの将来や身内の未来を守るためには、盗撮で後日逮捕されないための行動を取ることが、非常に重要です。
盗撮事件の場合は、加害者が被害者と直接やり取りできないケースが多いため、特に「弁護士へ相談する」という行動があなたの今後を大きく左右する可能性があります。
逮捕後、勾留されれば会社や学校を長期にわたって欠勤・欠席することになり、最悪の場合には解雇や退学になるかもしれません。
そうならないためにも、痴漢で後日逮捕される可能性があるのであれば、事前に弁護士へ相談してください。
私たちは、今できる対策を一緒に考え、万が一のときには、逮捕・起訴されないよう全力でサポートいたします。