「児童買春をしてしまったため自首を検討している」
「自首をするとどのようなメリット・デメリットがある?」
「児童買春の自首を弁護士に依頼するとどのようなことをしてくれる?」
児童買春とは、金銭などの対価を渡して18歳未満の児童と性交等をすることをいいます。お小遣いを渡してわいせつな行為をした相手が18歳未満だった場合、児童買春で逮捕・起訴され刑事罰が科されてしまいます。
児童買春をしてしまったという方は、自首をすることで逮捕や起訴を回避できる可能性がありますので、すぐに自首を検討することが大切です。
ただし、自首にはメリットだけでなくデメリットもあり、自首のタイミングも重要になりますので、まずは弁護士に相談するようにしましょう。
本記事では、
・児童買春で自首をする5つのメリット
・児童買春で自首をする3つのデメリット
・児童買春で自首する際に弁護士に依頼するメリット
などについてわかりやすく解説します。
弁護士に自首を依頼すると自首同行などさまざまなサポートにより、有利な処分獲得の手助けをしてくれますので、早めに児童買春に強い弁護士に相談をするようにしてください。
目次
児童買春における自首とは?
自首とは、事件の発覚または犯人の特定前に捜査機関に対して自らの罪を申告することをいいます。18歳未満の児童に対して金銭などの対価を渡して性交等をしてしまったときは、捜査機関が児童買春の犯人を特定する前であれば自首をすることができます。
児童買春は、児童買春・児童ポルノ禁止法などに違反する犯罪行為ですので、捜査機関にバレてしまうと、逮捕による身柄拘束を受けたり、起訴されて刑事罰を科されるなどのリスクがあります。
このようなリスクを少しでも抑えるためにも、児童買春をしてしまったときは自首を検討すべきでしょう。
児童買春で自首をする5つのメリット
児童買春で自首をするメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
逮捕を回避できる可能性がある
警察が児童買春の被疑者を逮捕するには、児童買春を行ったと疑われる相当な理由だけでなく、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
・逃亡のおそれ
・証拠隠滅のおそれ
自首は、自ら捜査機関に罪の申告をする行為ですので、そのような人が積極的に逃亡するとは考えられませんので逃亡のおそれがないと判断されやすくなります。また、警察に出頭後に児童買春をした経緯などを正直に話して、供述調書を作成すれば証拠隠滅のおそれもないと判断されやすくなります。
このように自首をすることで逮捕の要件を満たさなくなる結果、逮捕を回避できる可能性があります。ただし、自首により絶対に逮捕されなくなるわけではありませんので注意が必要です。
以下の関連コラムも詳しく記載していますので、参考にされてください。
児童買春の逮捕率は約21%!逮捕の可能性が高いケースや回避する方法
不起訴処分を獲得できる可能性がある
自首をすることで、被疑者が罪を認めて反省している態度を示すことができます。
児童買春事件を起訴するかどうかは、検察官の判断に委ねられていますが、児童買春が事実であったとしても、その他の事情を考慮して不起訴(起訴猶予)になることもあります。その際には、さまざまな事情が考慮されますが、被疑者の反省の態度も一つの事情となります。
そのため、自首をしたことが有利な情状として考慮され、不起訴処分を獲得できる可能性を高めることができます。
不起訴に関することを詳しく記載していますので、下記の記事も併せてご覧ください。
児童買春の不起訴率は約30%!不起訴の確率を高めるための4つの方法
刑の減軽が受けられる可能性がある
児童買春で起訴されてしまうと、ほぼ確実に有罪判決が言い渡されてしまいます。
しかし、自首の法的効果として刑の任意的減軽が定められていますので、裁判官の裁量により、刑の減軽が受けられる可能性があります。
刑の減軽は、懲役刑であれば刑期の長期と短期が2分の1になり、罰金刑であれば上限額と下限額が2分の1になります。そのため、自首をしなかったケースに比べてより軽い刑罰で済む可能性があります。
家族や職場にバレる可能性を軽減できる
自首をすることで逮捕や起訴を回避することができれば、家族や職場に児童買春の罪を犯したことがバレる可能性を軽減できます。
児童買春は、未成年者に対する性犯罪という性質上、家族や職場にバレてしまうと批判の目に晒されるリスクが高いといえます。職場を解雇されたり、離婚というリスクを少しでも軽減するためにも、早期に自首を検討するべきでしょう。
不安な日々から解放される
児童買春をしても、捜査機関にバレずに公訴時効期間である5年が過ぎれば、児童買春の罪で逮捕・起訴されることはありません。
しかし、いつ逮捕されるかわからないという状態で5年間も生活しなければならないのは、精神的にも非常にきつい状態といえます。自首をすれば、このような不安な日々を終わらせることができますので、気持ちの上で楽になるといえるでしょう。
児童買春で自首をする3つのデメリット
児童買春で自首をすると上記のようなメリット以外にも、以下のようなデメリットも生じます。そのため、自首をするかどうかは、デメリットも踏まえて慎重に判断することが大切です。
タイミングによっては自首が成立しない
自首は、捜査機関に児童買春の犯人として特定される前に行わなければなりません。被害者側が被害届の提出や告訴をして、捜査機関が犯人を特定した後では、「自首」ではなく「任意出頭」として扱われてしまいますので、自首による法的効果を享受することができなくなります。
児童買春をしてからある程度時間が経っている状態だと、捜査機関においてすでに犯人と特定されてしまっている可能性もあります。そのため、自首をするかどうかは慎重に判断しなければなりません。
自首しても逮捕される可能性はゼロではない
自首の法的効果は、あくまでも刑の任意的な減軽に限られますので、自首をしたからといって、必ず逮捕を回避できるわけではありません。
事件の悪質性が高く、自首をしたとしても逃亡のおそれまたは証拠隠滅のおそれがあると判断されると、自首をした時点で逮捕される可能性も否定できません。
時効の可能性が消滅する
警察に自首をせずにそのまま生活をしていれば、5年の経過により公訴時効になっていた可能性があります。しかし、自首をすることで本来であれば発覚しなかったはずの事件を掘り起こすことになりますので、時効の可能性が消滅してしまいます。
自首をすることで逮捕や起訴を回避できる可能性を高めることができますが、その反面時効により処罰を回避できた可能性を消滅させてしまいますので、どちらを選択するかは慎重に判断していかなければなりません。
児童買春で自首をする場合の流れ
児童買春で自首をする場合、以下のような流れになります。
警察署に出頭する
自首をする場合、いきなり警察署に出頭するのではなく、事前に出頭予定の警察署に連絡して、自首をしたい旨を伝え、出頭する日時を調整します。そして、あらかじめ調整して決めた日時に警察署に出頭し、自首を行います。
なお、自首をした段階では、身柄事件または在宅事件のいずれになるか判断できませんので、万が一、逮捕されても対応できるよう、現金や着替えといった最低限の準備をしてから警察署に出頭をしましょう。
警察官による事情聴取を受ける
自首が受理されると警察官による取り調べが行われます。取り調べでは、以下の内容が聞かれますので、正直に答えるようにしてください。
・本人の心情、経歴 ・事件の概要(犯行の手口、動機、経緯、犯行前後の行動など) ・自首をした理由 |
これらの供述内容は、自首調書にまとめられます。
スマートフォンなどの証拠を任意提出する
児童買春の際に被害児童と連絡を取り合っていたスマートフォンがある場合には、それを任意提出します。
児童買春に関する証拠をあらかじめ任意提出しておくことで、証拠隠滅のおそれがないと示すことができます。
在宅事件になればその後の出頭要請に応じる
自首をしたことで逃亡または証拠隠滅のおそれがないと判断されれば、その後は、在宅事件として捜査が進められます。
在宅事件になった後も必要があれば捜査機関から取り調べのための出頭要請がありますので、しっかりと対応することが大切です。正当な理由なく出頭要請を拒否していると、逃亡または証拠隠滅のおそれがあるとして逮捕されるリスクが高くなるため注意しましょう。
書類送検
警察での捜査が一通り終わると、警察は、事件記録を検察庁に送致します。これを「書類送検」といいます。
検察官による取り調べを受ける
書類送検後、検察官から取り調べのための出頭要請がありますので、それについてもきちんと対応するようにしてください。
検察官により起訴または不起訴が判断される
検察官は、これまでの捜査結果などを踏まえて、児童買春事件を起訴するかどうかの判断を行います。起訴されれば刑事裁判となりますが、不起訴になればそれで捜査は終了となり、前科が付くこともありません。
児童買春で自首する際に弁護士に依頼するメリット
児童買春で自首をお考えの方は、以下のようなメリットがありますので弁護士に依頼するのがおすすめです。
自首すべきかどうかを判断してもらえる
自首には、メリットだけでなくデメリットもありますので、自首をするかどうかは慎重に判断しなければなりません。
弁護士に依頼すれば、個別具体的な事情を踏まえて自首をすべき事案であるかどうかを判断することができます。安易な自首により不利益を被ることのないようにするためにも、まずは専門家である弁護士に判断してもらうとよいでしょう。
自首に同行してもらえる
弁護士に依頼すれば、警察に自首する際に、弁護士が出頭に同行します。
弁護士を伴って自首をすることで、捜査機関に対してある程度の身元保証があることを示すことができ、弁護士から逮捕しないよう強く要請しますので、逮捕のリスクをより下げることができるでしょう。
一人で自首をするのが不安だという方は、弁護士に依頼して自首に同行してもらうとよいでしょう。
被害者との示談交渉も任せられる
児童買春の事案では、被害児童の親と示談交渉を進めていく必要があります。
しかし、加害者本人から接触しようとしても、強い処罰感情を抱いている被害者の親は、簡単には交渉に応じてくれません。弁護士であれば、処罰感情の強い被害者側との示談交渉にも慣れていますので、相手の処罰感情にも配慮しながら示談交渉を進めていくことができます。
逮捕や起訴を回避するには早期に示談をまとめる必要がありますので、早めに弁護士に依頼するようにしましょう。
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児童買春で自首をお考えの方はグラディアトル法律事務所にご相談ください
児童買春で自首をお考えの方は、グラディアトル法律事務所までご相談ください。
当事務所では、児童買春事案に関する豊富な経験と実績がありますので、逮捕や起訴を回避するためのノウハウを多数蓄積しています。自首をする際に一緒に警察署に出頭するのはもちろんのこと、出頭後は警察署内で待機して、適宜取り調べに対するアドバイスをすることも可能です。
また、被害者側との示談交渉も得意としていますので、処罰感情が強く示談が難航しているような場合でも安心してお任せください。
相談は、24時間365日受け付けており、初回相談料無料で対応しておりますので、児童買春をしてしまったという方は、お早めに当事務所までご相談ください。
まとめ
児童買春をしてしまったときは、捜査機関に犯人が特定される前であれば、自首をすることができます。自首により逮捕や起訴を回避できる可能性がありますので、児童買春をしてしまったという方は、すぐに弁護士に相談をして、自首をすべきかどうかを判断してもらいましょう。
グラディアトル法律事務所では、児童買春に関する豊富な経験と実績がありますので、児童買春事件に関しては、当事務所までお気軽にご相談ください。