振り込め詐欺の初犯!受け子と出し子で逮捕されるも執行猶予となった事例

痴漢で逮捕された後の流れ
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弁護士 若林翔
2024年12月26日更新

振り込め詐欺・特殊詐欺の初犯、出し子と受け子で逮捕された事例について紹介します。

振り込め詐欺・特殊詐欺の量刑は重く、初犯でも実刑になるケースも多いです。

本件では、示談が成立し、なんとか執行猶予判決となりました。

 

振り込め詐欺の受け子と出し子で逮捕された事例の概要

今回の依頼者は、20代男性のTさんです。

Tさんは、振り込め詐欺・特殊詐欺の「受け子」と「出し子」として逮捕されました。

以前から借金や生活費に困っており、「高時給バイト」という言葉に惹かれて、詐欺かもしれないと感じながらも加担してしまったのです。

その手口は、「 被害者から騙し取ったキャッシュカードを使い、ATMでお金を引き出し、報酬を受け取った後、残りの現金を近くの公園に隠す」というものでした。
逮捕当初、Tさんは深い後悔と絶望の中にいました。

特殊詐欺などの刑事事件では、迅速な対応が非常に重要です。

今回の事件でも弁護士の迅速な対応により、執行猶予付き判決となり、実刑を避けることができました。

ご自身やご家族が事件に巻き込まれた際には、多数の実績があるグラディアトル法律事務所にぜひご相談ください。

 

弁護方針:初犯の振り込め詐欺の受け子・出し子

私たちは、まずTさんから詳しい事情を聞き取りました。

Tさんは、借金や生活苦から「高時給」という言葉につられ、SNSで見つけたアルバイトで特殊詐欺に加担してしまいました。

被害金額は、140万円程度。Tさんは初犯でした。

逮捕後、事の重大さに気づき、深く後悔していました。

弁護士は、まず、被害者への謝罪と弁済のため、検察官を通じて示談交渉を進め、被害金額の弁済を行いました。

振り込め詐欺を含む、詐欺事件では、執行猶予をとるために、示談や被害弁償の成立が最も重要な要素となります。

私たちは、Tさんの深い反省と更生への強い意思を裁判所に理解してもらうことが最も重要と考え、「情状に関する意見書」を作成しました。

Tさんとの面談を重ね、犯行に至った経緯や反省の言葉を丁寧に拾い上げ、意見書に反映しました。

同時に、Tさんの更生を支える環境を整えるため、家族との連携を図りました。

ご両親は当初、「Tさんと関わりたくない」と私たちとの連絡を拒否していましたが、粘り強く説得を続け、最終的には裁判で情状証人として証言してくれることになりました。

祖父母も「Sの将来のために」と、情状証人となることを快諾してくれました。

ご両親と祖父母からは、Tさんの人柄や更生への思いを詳しく聞き取り、意見書にまとめました。

裁判では、Tさんの深い反省、若年であること、前科がないこと、具体的な更生プラン、そしてご両親と祖父母の支えがあることを強く主張し、執行猶予付き判決を求めました。

結果:執行猶予付き判決

結果として、Tさんには執行猶予付きの判決が言い渡されました。

実刑判決も覚悟していたTさんは、涙を流して喜んでいました。
ご両親も、Tさんの更生を支えていくことを改めて約束してくれました。
そして、Tさんは働きながら、被害者への弁済を続け、更生の道を歩み始めました。

 

本事例のポイント

本事例では、依頼者が特殊詐欺に加担したことを率直に認め、深く反省していることを前提に、情状酌量を求める弁護活動を展開しました。

検察官を通じて、被害者との示談交渉を積極的に進め、示談が成立したこと。被害者への謝罪と被害回復に努めたことが大きなポイントです。


また、依頼者のご両親、祖父母という、情状立証に強力な証人の協力を得られたことも、執行猶予付きの判決に繋がった要因と言えます。

私たちは、刑事事件の弁護活動において、依頼者の権利を守ることは当然のこと、依頼者の更生を支援することも重要な使命だと考えています。
そのため、依頼者とのコミュニケーションを何よりも大切にし、不安や悩みに寄り添いながら、最善の解決策を提案します。
依頼者の社会復帰に向けて、ご家族や関係者との連携も重視し、本件のように示談交渉にも尽力しています。
Tさんのご両親は、当初私たちとの連絡を拒否していました。
それでも、私たちが何度も連絡を取り、Tさんの更生への思いを丁寧に説明したことで、最終的には協力を得ることができたのです。
Tさんは、私たちのサポートに深く感謝し、「これからは、家族や周りの人たちに迷惑をかけないように、真面目に生きていきたい」と語ってくれました。

 

記事のまとめ

本事例は、特殊詐欺の「出し子」として逮捕された依頼者が、執行猶予付きの判決を獲得し、更生の道を歩み始めた事例です。

私たちは、刑事事件の弁護活動において、依頼者の権利を守るのは当然のこと、依頼者の更生を支援することも重要な使命だと考えています。

そのため、依頼者とのコミュニケーションを何よりも大切にし、不安や悩みに寄り添いながら、最善の解決策を提案します。

もし、ご自身やご家族が事件に巻き込まれてしまったら、一人で悩まず、まずは当事務所にご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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