覚醒剤取締法違反で逮捕された!初犯の量刑相場や実刑の可能性を解説

覚醒剤取締法違反で逮捕された!初犯の量刑相場や実刑の可能性を解説
弁護士 若林翔
2025年03月30日更新

「覚醒剤取締法違反の初犯で実刑になる可能性はある?」

「覚醒剤取締法違反の初犯の量刑はどのくらい?」

「覚醒剤取締法違反の初犯で執行猶予を獲得するためのポイントとは?」

覚醒剤取締法違反の起訴率は約70%ですので、初犯であっても覚醒剤取締法違反で検挙されれば、逮捕・起訴される可能性が高いです。しかし、覚せい剤取締法違反の執行猶予率は約37%ですので、初犯であれば執行猶予付き判決により実刑を回避できる可能性も十分にあります。

覚醒剤取締法違反で執行猶予を獲得するには、薬物犯罪に強い弁護士によるサポートが不可欠になりますので、ご家族が逮捕されてしまったときはすぐに弁護士に相談・依頼するようにしましょう。

本記事では、

・覚醒剤取締法違反の初犯の量刑相場
・覚醒剤取締法違反の起訴率や執行猶予率
・覚醒剤取締法違反の初犯で執行猶予を獲得するための4つのポイント

などについてわかりやすく解説します。

覚醒剤取締法違反の初犯に関するよくある質問についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。

覚醒剤取締法違反の初犯の量刑相場

覚醒剤取締法違反の初犯の量刑相場

覚醒剤取締法違反で有罪になった場合、初犯だとどのような刑罰が科されるのでしょうか。以下では、覚醒剤取締法違反の初犯の量刑相場について説明します。

覚醒剤の使用|1年以上2年未満の懲役

覚醒剤をみだりに使用すると、覚醒剤の使用罪が成立します。

令和2年犯罪白書(令和2年犯罪白書第7編4章1節参照)によると、覚醒剤の使用罪(営利目的なし)の量刑は、以下のようになっています。

3年超5年以下2年以上3年以下1年以上2年未満1年未満
4.9%39.9%55.1%0.1%

この統計からは、覚醒剤の使用罪の量刑相場が1年以上2年未満であることがわかります。

覚醒剤の所持、譲渡・譲受|1年以上2年未満の懲役(営利目的:3年超5年以下の懲役)

覚醒剤をみだりに所持または譲渡・譲受をすると、覚醒剤の所持罪または譲渡・譲受罪が成立します。

令和2年犯罪白書によると、覚醒剤の所持罪、譲渡・譲受罪の量刑は、営利目的の有無に応じて、以下のようになっています。

【営利目的なし】

5年超10年以下3年超5年以下2年以上3年以下1年以上2年未満1年未満
0.2%7.1%43.8%48.4%0.4%

【営利目的あり】

5年超10年以下3年超5年以下2年以上3年以下1年以上2年未満1年未満
17.6%50.5%30.8%1.1%0%

この統計からは、営利目的がない場合の量刑相場は1年以上2年未満の懲役、営利目的がある場合には3年超5年以下の懲役であることがわかります。

執行猶予が付くには言い渡された刑が3年以下の懲役であることが条件になりますので、営利目的での覚醒剤の所持、譲渡・譲受の罪は、量刑相場どおりの罪が言い渡されると執行猶予が付かない実刑判決になります。

 

覚醒剤の製造・輸出入|2年以上3年以下の懲役(営利目的:5年超10年以下の懲役)

覚醒剤をみだりに製造または輸出入すると、覚醒剤の製造罪または輸出・輸入罪が成立します。

令和2年犯罪白書によると、覚醒剤の製造、輸出・輸入罪の量刑は、営利目的の有無に応じて、以下のようになっています。

【営利目的なし】

3年超5年以下2年以上3年以下
8.7%91.3%

【営利目的あり】

10年超30年以下5年超10年以下3年超5年以下2年以上3年以下
13.0%84.3%1.9%0.9%

この統計からは、営利目的がない場合の量刑相場は2年以上3年以下の懲役営利目的がある場合には5年超10年以下の懲役であることがわかります。

覚醒剤の製造・輸出入の罪も営利目的がある場合の量刑相場は、執行猶予の条件を満たしませんので、実刑判決になる可能性が高いでしょう。

覚醒剤取締法違反は初犯でも起訴される可能性が高い|起訴率約70%

覚醒剤取締法違反は初犯でも起訴される可能性が高い 起訴率約70%

2023年検察統計(令和5年検察統計参照(23-00-08))によると覚醒剤取締法違反で起訴された事件は6610件、不起訴になった事件は2770件ですので、起訴率でいうと約70%ということになります。

刑法犯全体の起訴率が約37%ですので、覚醒剤取締法違反の起訴率は、非常に高いことがわかります。覚醒剤取締法違反で不起訴になるのは、証拠が不十分であったり、捜査手続きに違法があったようなケースがほとんどですので、覚醒剤取締法違反の初犯であったとしても、起訴される可能性が高いでしょう。

覚醒剤取締法違反の初犯なら執行猶予が付く可能性が高い

覚醒剤取締法違反で起訴された場合、99%以上の事件が有罪になります。そのため、起訴された場合には執行猶予がつくかどうかが重要なポイントになります。以下では、覚醒剤取締法違反の初犯における執行猶予率について説明します。

再犯も含めた執行猶予率は約37%

令和2年犯罪白書(※令和2年犯罪白書第7編4章1節参照)によると令和元年における覚醒剤取締法違反の執行猶予率は約37%です。同年における地方裁判所の執行猶予率は、全体で62.8%ですので、覚醒剤取締法違反の執行猶予率は、全体よりも低い数値になっています。

もっとも、覚醒剤取締法違反で起訴された事件のうち初犯者が1612人、前科者が4998人ですので、再犯者が占める割合が非常に高いといえます。初犯と再犯とを比べると、再犯の方が執行猶予が付く可能性が低くなりますので、覚醒剤犯罪のような再犯率の高い犯罪では、全体の執行猶予率が低くなってしまうのです。

すなわち、覚醒剤取締法違反の執行猶予率は37%と低い数値になっていますが、初犯であれば、執行猶予が付く可能性が高いといえます。

 

全部執行猶予が難しい場合でも一部執行猶予が適用される可能性がある

執行猶予には、「全部執行猶予」と「一部執行猶予」の2種類があります。

全部執行猶予とは、裁判で言い渡された刑期のすべてが猶予される制度です。全部執行猶予になれば、懲役または禁錮刑が言い渡されたとしても、直ちに刑務所に収容されることはありません。

一部執行猶予とは、裁判で言い渡された刑期の一部を猶予する制度です。一部執行猶予になると、言い渡された刑期のうち執行を猶予された期間を差し引いた期間、刑務所に収容されます。

令和2年犯罪白書によると覚醒剤の所持で有罪になった事案のうち、全部執行猶予になった事案が36.4%、一部執行猶予になった事案が19.3%ありました。一部執行猶予が適用されることで、刑務所に収容される刑期を短くすることができますので、全部執行猶予が難しい場合には、一部執行猶予の適用を求めていくことも検討しましょう。

覚醒剤取締法違反の初犯で執行猶予を獲得するための4つのポイント

覚醒剤取締法違反の初犯で執行猶予を獲得するには、以下の4つのポイントがあります。

覚醒剤取締法違反の初犯で執行猶予を獲得するための4つのポイント

本人の反省の態度

覚醒剤取締法違反で執行猶予を獲得するポイントの1つ目は、本人の反省の態度です。

覚醒剤の入手経路や売人の名前などをすべて正直に話すことで、裁判官に与える心証がよくなりますので、量刑においても有利に考慮してもらうことができます。

また、覚醒剤取締法違反の罪を犯したのが事実であり、証拠上争うことも難しいのであれば、早い段階で自白することで、反省の態度を示すこともできます。

再犯防止に向けた取り組み

覚醒剤などの薬物犯罪は、依存性が強く、再犯率の高い犯罪になります。そのため、執行猶予を獲得するには再犯の可能性が低いことを示さなければなりません。それには再犯防止に向けた取り組みが重要になります。

具体的には、薬物依存専門の医療機関を受診する、自助団体に参加するなどの方法が考えられます。どのような対策が必要になるかは、具体的な状況によって異なりますので、薬物犯罪に強い弁護士に相談して、アドバイスしてもらうとよいでしょう。

贖罪寄付

贖罪寄付とは、刑事事件を起こした人が弁護士会や被害者支援団体などに寄付をすることをいいます。

大麻犯罪は、被害者の存在しない犯罪ですので、被害者との示談により罪を軽くすることはできません。しかし、贖罪寄付をすることで刑事事件を起こしたことに対する反省の気持ちを示せますので、刑事裁判では一定程度有利な事情として考慮してもらうことができます。

監督者の存在

覚醒剤との関係を断つには本人の努力も必要になりますが、周囲の家族などの協力も不可欠です。再犯防止に向けた取り組みに協力してくれる家族がいて、法廷で今後の監督について具体的に証言してくれれば、裁判官に再犯の可能性が低いということを示すことができます。

そのため、監督者の存在も執行猶予を獲得するための要素の一つになります。

覚醒剤取締法違反の初犯に関するQ&A

覚醒剤取締法違反の初犯に関するQ&A

以下では、覚醒剤取締法違反の初犯に関するよくある質問を紹介します。

覚醒剤取締法違反の初犯の勾留期間はどのくらい?

覚醒剤取締法違反で逮捕されると、ほとんどのケースで勾留が認められてしまいます。なぜなら、被疑者を釈放すると、押収されていない覚醒剤を処分したり、関係者と連絡をとるなどして証拠隠滅を図るおそれがあるからです。

勾留期間は原則として10日間、勾留延長されればさらに最長10日間の身柄拘束になりますので、覚醒剤取締法違反の初犯でも、最長で20日間の勾留期間になる可能性が高いです。

覚醒剤取締法違反の初犯の保釈金はいくら?

覚醒剤取締法違反で起訴された場合、保釈請求が可能になりますので、保釈が許可されれば、一時的に身柄を解放してもらうことができます。

ただし、保釈にあたっては保釈金の納付が必要になります。覚醒剤取締法違反の初犯の保釈金は、150~200万円程度が相場になります。

覚醒剤取締法違反の初犯なら自首すれば逮捕されない?

一般的には自首をすれば逮捕を回避できる可能性があります。

しかし、覚醒剤取締法違反の事件に関しては、証拠隠滅のおそれが高いため、自首をしても逮捕を回避することはできず、反対に自首をきっかけに逮捕されてしまう可能性があります。

もっとも、自首により刑の減軽を受けられる可能性もありますので、自首がまったく無意味というわけではありません。

覚醒剤取締法違反の初犯はグラディアトル法律事務所にお任せください

覚醒剤取締法違反の初犯はグラディアトル法律事務所にお任せください

覚醒剤取締法違反の罪を犯した場合、ほとんどのケースで逮捕・起訴されてしまいますので、執行猶予を獲得できるかどうかが重要なポイントになります。覚醒剤取締法違反の初犯であれば、執行猶予付き判決を獲得できる可能性が高いため、すぐにグラディアトル法律事務所までご相談ください。

当事務所では、覚醒剤事件のような薬物犯罪の弁護に関する豊富な経験と実績がありますので、初犯での執行猶予獲得のポイントを熟知しています。捜査段階から適切な弁護活動を行うことで、執行猶予付き判決を獲得できる可能性を高めることができますので、どうぞ安心してお任せください。また、保釈手続きにも慣れていますので、起訴後は、迅速に保釈請求を行い、身柄拘束による不利益を最小限に抑えることもできます。

当事務所では刑事事件に関してスピード対応を心がけていますので、最短で即日対応が可能です。身柄拘束されている場合には、すぐに警察署に駆けつけて面会を実施しますので、一刻も早く当事務所までご相談ください。

さらに、相談は24時間365日受け付けておりますので、早朝・夜間や土日祝日であっても関係なく対応可能です。初回法律相談を無料で対応していますので、横領事件に関する相談をご希望の方は、当事務所までお気軽にお問い合わせください。

関連コラム:覚醒剤事件で弁護士に依頼する3つのメリットと弁護士の探し方を解説

まとめ

覚醒剤の所持や使用で逮捕されると、ほとんどの事件が起訴されて有罪になってしまいます。しかし、初犯であれば執行猶予を獲得できる可能性がありますので、早期に薬物犯罪に詳しい弁護士に依頼して、執行猶予の獲得に向けた弁護活動をしてもらうようにしましょう。

大切なご家族が覚醒剤で逮捕されてしまったときは、薬物犯罪の弁護に関する経験と実績豊富なグラディアトル法律事務所までご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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