「覚醒剤で2回目の逮捕だと実刑になってしまう?」
「覚醒剤の逮捕が2回目になると保釈は難しい?」
「覚醒剤の逮捕が2回目の場合の弁護活動のポイントとは?」
覚醒剤は、依存性の高い薬物ですので一度手を出すと簡単にはやめることができないという人も少なくありません。令和5年版犯罪白書によると、令和4年に覚醒剤取締法違反で検挙された人数は6021人であり、そのうち同一罪名再犯者人員の割合は69.2%で、年々増加傾向にあります。
このように再び覚醒剤に手を出してしまう方も多いですが、2回目の逮捕になると量刑は重くなり、執行猶予の可能性も低くなります。具体的には、覚醒剤事件の初犯であれば懲役1年6月・執行猶予3年程度が相場ですが、2回目の覚醒剤事件になると、懲役2年程度の実刑判決になる可能性が高いです。
2回目の逮捕で執行猶予を獲得するまたは刑の減軽を受けるためには、薬物犯罪に詳しい弁護士によるサポートが不可欠になりますので、すぐに弁護士に依頼するべきでしょう。
本記事では、
・覚醒剤の逮捕が2回目だと刑罰が重くなる? ・覚醒剤の逮捕が2回目だと執行猶予は付かない? ・覚醒剤の逮捕が2回目の場合の弁護活動 |
などのついてわかりやすく解説します。
警察から家族が覚醒剤で逮捕された旨の連絡が来たときは、すぐに弁護士が面会に駆けつける必要がありますので、一刻も早く弁護士に相談するようにしてください。
目次
覚醒剤の逮捕が2回目だと刑罰は重くなる?
ケース | 刑罰の重さ | 理由 |
---|---|---|
初犯(1回目の逮捕) | 執行猶予の可能性高い | 初犯の薬物犯罪は、執行猶予付き判決が多い |
2回目の逮捕(執行猶予期間中) | 実刑3年6月程度 | 執行猶予が取り消され、前回の刑期と合算 |
2回目の逮捕(執行猶予期間満了後) | 懲役2年程度(実刑が基本) | 再犯とみなされ、前回より重い刑が科される |
法律上の「再犯」(服役後5年以内) | 懲役最大20年 | 刑期上限が2倍に引き上げられる |
覚醒剤の逮捕が2回目になると起訴され有罪になった場合の刑罰は重くなるのでしょうか。以下では、再犯の意味と量刑について説明します。
「再犯」の意味
再犯とは、一般的に「過去に罪を犯した人が再び罪を犯す」という意味で使われていますが、法律用語のとしての「再犯」は、それよりも限定された意味になります。
具体的には、以下の要件をすべて満たすものが法律上の再犯にあたります。
・懲役刑に処せられ、刑務所に服役していた ・懲役刑の刑期が終わった日から5年以内に今回の罪を犯した ・新たに犯した罪の判決で有期懲役刑に処せられた |
法律上の再犯にあたる場合、懲役刑の上限が2倍に引き上げられます。たとえば、覚醒剤の単純所持の法定刑は10年以下の懲役ですが、再犯だと20年以下の懲役にまで引き上げられますので、通常よりも重い刑罰が科されることになります。
なお、本記事では、「再犯」を法律上の意味の再犯ではなく、一般用語としての再犯を前提として解説します。
執行猶予中の再犯の場合
執行猶予中に覚醒剤事件の再犯で逮捕された場合、執行猶予が取り消されてしまいますので、元の刑期と再犯の刑期を合算した期間、刑務所に服役しなければなりません。覚醒剤の初犯であれば懲役1年6月、2回目だと懲役2年程度が相場になりますので、覚醒剤で2回目の逮捕となれば、懲役3年6月程度の刑期が言い渡される可能性が高いでしょう。
なお、執行猶予中の再犯であっても再度の執行猶予の要件を満たせば、執行猶予は取り消されませんので、刑務所に収監されることもありません。しかし、再度の執行猶予は、1年以下の懲役または禁錮の判決を受けることが条件になりますが、2回目の覚醒剤事件だと1年を超える懲役が言い渡される可能性が高いため、再度の執行猶予を獲得できる可能性はかなり低いといえます。
執行猶予期間満了後の再犯の場合
執行猶予期間満了後に覚醒剤事件で2回目の逮捕になった場合、前回の刑期が加算されることはありませんが、前科があることを踏まえて量刑判断がなされますので、最初の覚醒剤事件の判決よりも重い刑罰が科される可能性が高いです。
覚醒剤事件の2回目の量刑は事案により異なりますが、一般的には懲役2年程度の実刑判決になるでしょう。
覚醒剤の逮捕が2回目だと執行猶予の可能性は低い
覚醒剤の逮捕が2回目だと執行猶予を獲得するのは難しいのでしょうか。
ケース | 執行猶予の可能性 | 理由 |
---|---|---|
初犯(1回目の逮捕) | 高い | 初犯の薬物犯罪は、執行猶予が付くことが多い |
2回目の逮捕(1回目が薬物犯罪以外) | 可能性あり | 前科があっても、1回目が薬物犯罪でなければ執行猶予が付く場合もある |
2回目の逮捕(1回目も覚醒剤) | 低い | 再犯リスクが高く、裁判所が実刑を選択しやすい |
執行猶予中に再犯(覚醒剤) | ほぼ不可能 | 量刑相場が懲役2年以上で、再度の執行猶予要件を満たさない |
🔹ポイント
- 2回目の逮捕 → 1回目も薬物犯罪なら、実刑の可能性が高い
- 執行猶予中の再犯 → ほぼ確実に実刑判決
- 再度の執行猶予要件 → 懲役1年以下+特別な情状 が必要だが、覚醒剤ではほぼ満たせない
✅ 早期に弁護士に相談!
- 情状弁護(反省・更生プログラムの利用)で、刑の軽減を目指す
- 保釈申請や量刑交渉で負担を最小限にする
2回目の覚醒剤事犯では執行猶予が付かないケースが多い
覚醒剤事件は、初犯であれば執行猶予が付く可能性が高いですが、2回目の逮捕になると執行猶予が付かないケースが多いです。
1回目の逮捕が薬物犯罪とは関係のない犯罪であれば、2回目の逮捕が覚醒剤事件であったとしても執行猶予が付く可能性があります。しかし、1回目の逮捕も覚醒剤事件だった場合、覚醒剤を絶つことができず、今後も再犯のおそれが高いとみなされる可能性が高いため、執行猶予になる可能性は低いです。
執行猶予中の再犯だと再度の執行猶予の可能性はほぼない
執行猶予中の再犯の場合、以下の要件を満たせば再度の執行猶予が付く可能性があります。
①執行猶予期間中に罪を犯した |
②今回の判決が1年以下の懲役または禁錮の判決であること |
③情状に特に酌量すべきものがあること |
④前回の執行猶予で保護観察が付けられていないこと |
しかし、覚醒剤で2回目の逮捕になった場合の量刑相場は懲役2年程度ですので、②の要件を満たしません。また、覚醒剤を断ち切れず、再び覚醒剤に手を出してしまった場合、情状に特に酌量すべきものがあるとはいえませんので、③の要件も満たしません。
そのため、執行猶予中の覚醒剤事件の再犯だと再度の執行猶予の可能性はほぼありませんので、実刑判決を覚悟した方がよいでしょう。
関連コラム:覚醒剤事件で執行猶予は付く?執行猶予中や再犯での執行猶予の可能性
覚醒剤の逮捕が2回目だと保釈は難しい?
覚醒剤事件で起訴された後は、裁判所に保釈請求をすることができます。保釈請求が認められ、保釈金を納付することができれば、被告人の身柄は解放されます。
覚醒剤の逮捕が2回目だったとしても保釈請求は可能ですが、1回目の事件よりも保釈が許可されにくくなります。また、保釈が許可されたとしても1回目の事件よりも保釈金が高額になる傾向があります。
覚醒剤の逮捕が2回目の場合の弁護活動

覚醒剤の逮捕が2回目だと実刑判決の可能性が高くなりますので、できるだけ早く弁護士に依頼することをおすすめします。覚醒剤の逮捕が2回目の場合の弁護活動としては、以下のようなものが挙げられます。
早期に被疑者と面会をする
覚醒剤事件で逮捕されると警察による厳しい取り調べを受けますので、警察官からの圧力に屈して事実とは異なる供述をしてしまうおそれがあります。このような供述をすると不利な供述調書が作成され、刑事裁判において不利な証拠として扱われてしまいます。
そのため、早期に弁護士と面会して、取り調べに対するアドバイスをしてもらうことが重要です。取り調べに対する適切な対応を身につけることができれば、不利な調書を取られるリスクを最小限に抑えることができます。また、警察官による不当な取り調べがなされている場合は、弁護士から捜査機関に対して抗議をしますので、状況が改善される可能性が高くなります。
起訴後すみやかに保釈請求をする
覚醒剤事件で逮捕・勾留されている被疑者が起訴されると、被告人としての勾留が行われますので、そのままでは裁判が終わるまで身柄拘束された状態が続いてしまいます。身柄拘束が長期間に及ぶと被告人の心身の負担が大きくなりますので、早期に身柄解放を実現することが大切です。
弁護士に依頼すれば、捜査段階から保釈請求に向けた準備を進めることができますので、迅速な保釈請求を行うことが可能です。また、2回目の覚醒剤事件では1回目に比べて保釈請求が認められにくくなりますが、経験豊富な弁護士であれば、ポイントを押さえた保釈請求をすることで、保釈が許可される可能性を高めることができます。
再犯防止に向けたサポートを行う
覚醒剤事件で有利な処分の獲得を目指すなら再犯防止に向けた取り組みが重要になります。
覚醒剤は、依存性の高い薬物ですので、適切な治療や支援がなければ再び覚醒剤に手を出してしまいます。特に、覚醒剤での逮捕が2回目だと、1回目の裁判では覚醒剤を断ち切ることができなかったということを意味しますので、裁判官としても再犯の可能性が高いと判断してしまうでしょう。
そのため、保釈請求が許可され、身柄を解放された後はすぐに専門の医療機関や自助グループを訪ねて、再犯防止に向けた取り組みを開始してください。薬物犯罪の経験豊富な弁護士であれば、専門の医療機関や自助グループとのつながりもありますので、適切な機関を紹介してもらうことができます。
しっかりと治療などの取り組んでいる姿勢を示すことができれば、量刑判断においても一定程度考慮してもらうことができるでしょう。
覚醒剤で2回目の逮捕!覚醒剤事件の再犯率はどのくらい?

警察庁が公表している「令和5年における組織犯罪の情勢」によると、覚せい剤事犯の再犯者率は66.2%になっており、再犯率の高い犯罪であることがわかります。
覚醒剤は、違法薬物の中でも特に依存性の高い薬物になりますので、一度覚醒剤に手を出してしまうと簡単にはやめることができません。それに加えて、1回目の逮捕で薬物関係者との人間関係を清算できていないと、再び覚醒剤犯罪に手を染めてしまう可能性が高くなります。
このような理由から覚醒剤事件では、他の事件に比べて再犯率が高くなっているのです。
覚醒剤で2回目の逮捕になったときはグラディアトル法律事務所にご相談ください

覚醒剤事件は、1回目であれば執行猶予が付く可能性が高いですが、2回目になると実刑になる可能性が高くなるため、少しでも処罰を軽くするには、早期に弁護士によるサポートを受けることが重要です。
グラディアトル法律事務所では、覚醒剤のような薬物犯罪の弁護に関する豊富な経験と実績がありますので、覚醒剤事件で2回目の逮捕となったような事案でも適切にサポートすることができます。事案によっては、執行猶予を目指せる事案もありますので、家族が覚醒剤で逮捕されてしまったときは、すぐに当事務所までご連絡ください。
当事務所では刑事事件に関してスピード対応を心がけていますので、最短で即日対応が可能です。身柄拘束されている場合には、すぐに警察署に駆けつけて面会を実施しますので、一刻も早く当事務所までご相談ください。
さらに、相談は24時間365日受け付けておりますので、早朝・夜間や土日祝日であっても関係なく対応可能です。初回法律相談を無料で対応していますので、横領事件に関する相談をご希望の方は、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
関連記事:覚醒剤事件で弁護士に依頼する3つのメリットと弁護士の探し方を解説
まとめ
覚醒剤は、依存性の高い薬物ですので、1度逮捕されたことがある人が再び覚醒剤に手を出してしまうケースも少なくありません。
しかし、2回目の逮捕になると1回目よりも厳しい処罰が予想されますので、早期に弁護士に依頼して、効果的な弁護活動を行ってもらう必要があります。少しでも処罰を軽くしてもらうためにも、経験豊富な弁護士に依頼することが重要です。
家族が覚醒剤で逮捕されてしまったときは、経験と実績豊富なグラディアトル法律事務所までお気軽にご相談ください。