「援助交際で逮捕されることはある？」

「援助交際で示談交渉をする際の示談金の相場はどのくらい？」

「援助交際の示談交渉を弁護士に依頼するメリットは？」

援助交際は、相手の年齢や行為態様によっては、

・青少年健全育成条例（淫行条例）違反

・児童買春・児童ポルノ禁止法違反

・不同意性交等罪

・不同意わいせつ罪

・出会い系サイト規制法違反

などの犯罪が成立し、逮捕される可能性も十分にあります。上記犯罪はいずれも性犯罪ですので、逮捕されてそのことが周囲に知られてしまうと、性犯罪者としてのレッテルを貼られた状態で生活していかなければなりません。

そのような不利益を回避するなら、早期に被害者と示談交渉をすることが重要です。

本記事では、

援助交際の示談交渉は、本人では非常に困難ですので、早めに弁護士に相談して、示談交渉を進めてもらうようにしましょう。

なお、ご家族が逮捕されてしまったという場合は、こちらをお読みください。

下記の関連記事も併せてご覧ください。
援助交際で逮捕｜早期解決のために弁護士ができる5つのことを解説

援助交際で示談交渉が失敗したときに問われる罪と罰則

援助交際の示談交渉に失敗した場合に問われる可能性のある罪としては、以下のようなものが挙げられます。

以下に、援助交際に関連する罪名と成立要件、罰則についての詳細を整理したテーブルを作成しました。

この表は、各法令違反に関する基本的な内容と、示談交渉が失敗した場合の罰則についてまとめたものです。

児童買春・児童ポルノ禁止法違反

援助交際の相手が18歳未満の未成年者であった場合、児童買春の罪に問われる可能性があります。

児童買春とは、18歳未満の児童に対して、金品などの対価を供与または供与する約束をして性交等をしたときに成立する犯罪で、児童買春・児童ポルノ禁止法により規制されています。

このような児童買春をして示談交渉に失敗すると、5年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

下記の記事も目を通してみてください。

児童ポルノ法とは？禁止行為や罰則、検挙数・逮捕率などの実態を解説

青少年健全育成条例（淫行条例）違反

青少年健全育成条例とは、青少年の保護と健全な育成を目的として、各都道府県が制定している条例です。

児童買春・児童ポルノ禁止法では、金品などの対価を渡して未成年者と性交等をすることを処罰対象にしていますが、青少年健全育成条例では、金品などの対価の供与がなかったとしても、未成年者と性交等をすれば処罰されます。青少年健全育成条例では、相手の同意があったとしても違反になりますので注意が必要です。

具体的な条例の内容や罰則は、都道府県によって異なり、たとえば東京都の場合だと「東京都青少年の健全な育成に関する条例」において、以下のように規定されています。

(青少年に対する反倫理的な性交等の禁止)

第十八条の六　何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。

同条例に違反して示談交渉に失敗すると、2年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

こちらの記事も詳しく記載していますので、ごらんください。

淫行条例とは？成立要件や処罰の対象外となる4つのケースを解説　

不同意性交等罪

不同意性交等罪とは、同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態にさせ、またはそのような状態に乗じて性交等を行う犯罪です（刑法177条）。

援助交際というとお互いに合意の上で性交等を行うイメージがありますが、いわゆる「パパ活」のように食事のみで終わると思っていたところ、ホテルに誘われて強引に性交等がされるケースもあります。このようなケースでは、相手の同意のない性交等になりますので不同意性交等罪が成立する可能性があります。

また、被害者の年齢が13歳未満の場合または13歳以上16歳未満で行為者が5歳以上年長である場合には、被害者が同意していたとしても不同意性交等罪が成立しますので注意が必要です。

なお、不同意性交等罪を犯して示談交渉に失敗すると、5年以上の有期拘禁刑に処せられる可能性があります。

不同意わいせつ罪

不同意わいせつ罪とは、同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態にさせ、またはそのような状態に乗じてわいせつな行為をする犯罪です（刑法176条）。

援助交際でも相手の同意がない状態でわいせつな行為をすると不同意わいせつ罪に問われることがあります。

ただし、被害者の年齢が13歳未満の場合または13歳以上16歳未満で行為者が5歳以上年長である場合には、相手が同意していたとしても不同意わいせつ罪が成立しますので注意が必要です。

なお、不同意わいせつ罪を犯して示談交渉に失敗すると、6月以上10年以下の拘禁刑に処せられる可能性があります。

出会い系サイト規制法違反

出会い系サイトなどを利用して援助交際の相手を募集すると、出会い系サイト規制法違反となる可能性があります。

出会い系サイト規制法では、18歳未満の児童を性交等の相手方になるよう誘引した場合を処罰対象にしていますので、掲示板などに「ホ別2、JK」などの書き込みをすると、実際に援助交際に至らなかったとしても処罰されます。

出会い系サイト規制法違反となった場合、100万円以下の罰金に処せられます。

援助交際は犯罪？援助交際で問われる罪や犯罪にならない3つのケース

援助交際による逮捕を回避するなら示談が重要

援助交際による逮捕を回避するなら、早期に被害者と示談を成立させることが重要です。

逮捕を回避できる可能性がある

上記のような犯罪に該当するような援助交際をしてしまったとしても、被害者が被害届の提出や告訴をする前に示談をすることができれば、刑事事件になる前にトラブルを解決することができます。

刑事事件化する前に解決できれば、捜査機関も事件の存在を把握していませんので、当然、逮捕に至ることもありません。援助交際による罪を犯してしまったときは、早期に被害者と示談を成立させることで逮捕を回避することが可能になります。

下記の関連記事も併せてご覧ください
援助交際で逮捕！成立する犯罪・逮捕の4つの経緯と3つの回避方法

不起訴処分になる可能性がある

すでに被害者が被害届の提出や告訴をしていたとしても、示談交渉が無意味になるわけではありません。

また、逮捕に至っていない段階であれば、示談成立により警察による逮捕を回避できます。また、示談成立の有無は、検察官が起訴または不起訴を判断する際の重要な要素の一つになりますので、起訴または不起訴の判断をする前に示談を成立させることができれば、不起訴処分を獲得できる可能性が高くなります。

身柄拘束をされても早期に釈放される可能性がある

援助交際により逮捕されてしまうと、その後の勾留と合わせて最長で23日間にも及ぶ身柄拘束を受けることになります。身柄拘束期間が長くなればなるほど、被疑者本人に生じる不利益も大きくなりますので、早期の身柄解放を実現することが重要です。

逮捕された後であっても、すぐに示談を成立させることができれば、その時点で釈放されたり、勾留を回避できる可能性が高くなります。身柄拘束による不利益を最小限に抑えるためにも、被害者との示談は重要になります。

援助交際（児童買春）の示談金の相場は30～50万円程度

援助交際により示談をする場合、示談金の支払いが必要になります。お互いに合意の上で性交等に及んでいたような事案であれば、30～50万円程度が相場になります。

ただし、示談金の額は、被害者の年齢、性交等についての同意の有無、被害者側の処罰感情、精神的苦痛の度合い、加害者の社会的地位や経済状況によって左右されますので、一概にはいえません。不同意性交等罪が成立するようなケースだと、100万円以上の示談金が必要になることもありますので、示談金の額は、具体的なケースごとに判断しなければなりません。

援助交際で逮捕を回避するための示談交渉を弁護士に依頼する3つのメリット

援助交際で逮捕を回避するには、早期に弁護士に依頼することが重要です。弁護士に示談交渉を依頼すると、以下のようなメリットが得られます。

被害者側の処罰感情に配慮して交渉をすすめられる

援助交際の事案のほとんどは被害者が18歳未満の未成年者になりますので、示談交渉は、被害者の親との間で行わなければなりません。

被害者の親としては、自分の子どもに対して、性的搾取をした加害者に対して強い憤りを感じています。加害者自身で「示談をしたい」と接触を試みても拒まれてしまい、逆に被害者側の感情を逆撫でしてしまう可能性もあります。

弁護士に依頼すれば、加害者に代わって弁護士が示談交渉を行うことができます。被害者との示談交渉は、弁護士が扱う業務の一つになりますので、専門的な知識や経験に基づいて、被害者側の処罰感情に配慮しながら交渉を進めることが可能です。

示談交渉に応じてくれる可能性が高くなる

加害者から示談交渉の連絡をしても、拒否されてしまうケースが多いです。逮捕や起訴を回避するには早期に示談を成立させる必要がありますが、そもそも交渉に応じてくれない状況だと手の打ちようがありません。

しかし、加害者本人からの連絡を拒否するケースでも弁護士からの連絡には応じてくれるケースもありますので、弁護士が代理人として連絡をすることで、示談交渉に応じてくれる可能性が高くなります。早期に示談をまとめるためには、弁護士のサポートが不可欠といえるでしょう。

示談金相場を踏まえて交渉ができる

援助交際の示談金には、具体的な事案に応じた一定の相場があります。相場を著しく上回る示談金を要求されたとしても、弁護士であれば法的根拠に基づいて正当な示談金相場を伝えることで、正当な金額での示談をまとめられる可能性が高くなります。

また、示談金相場を知らなければ相場を下回る金額を提示するなどして、被害者の感情を逆撫でするリスクもありますが、弁護士に示談交渉を依頼すればそのような心配はありません。

関連記事：

援助交際は犯罪！弁護士による5つのサポートと弁護士選びのポイント

援助交際で逮捕を回避するための示談交渉はグラディアトル法律事務所にお任せください

援助交際による逮捕を回避するには、早期に被害者との示談を成立させる必要があります。しかし、加害者本人では、被害者側の連絡先がわからない、被害者に連絡をしても拒否されてしまうなどの理由から示談交渉が難航するケースも珍しくありません。

グラディアトル法律事務所では、援助交際に関する示談交渉について豊富な経験と実績がありますので、加害者本人では示談交渉が難航するケースでもスムーズに示談を成立させることが可能です。早期に示談を成立させるには、経験豊富な弁護士に示談交渉を依頼する必要がありますので、まずは当事務所までお問い合わせください。示談交渉のノウハウや経験豊富な弁護士がすぐに示談交渉に着手し、逮捕や起訴を回避できるよう全力でサポートいたします。

まとめ

援助交際は、被害者の年齢や行為態様によっては、犯罪が成立しますので、逮捕・起訴されてしまう可能性も十分にあります。逮捕・起訴を回避するには、早期に被害者と示談を成立させる必要がありますので、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

グラディアトル法律事務所では、援助交際に関する豊富な経験と実績がありますので、援助交際をしてしまったという方は、お早めに当事務所までご相談ください。