ニュース内容
男子高校生から現金計225万円を脅し取ったとして、警視庁少年事件課は恐喝などの疑いで、東京都江東区の無職少年(17)ら17~18歳の男女5人を逮捕した。同課によると、5人はいずれも容疑を認め、「遊ぶ金が欲しかった」などと供述している。
2020.2.5 16:47 産経新聞
逮捕容疑は昨年10月、知人の私立高校3年の男子生徒(18)=文京区=に「お前のせいでオレオレ詐欺の仕事がだめになり、先輩に400万円を請求された」「払わないと半殺しにされる」などと言い、渋谷区の喫茶店などで計225万円を脅し取ったとしている。
同課によると、男子生徒は会社経営の父親に相談し現金を用意。さらに300万円を要求されたため、警視庁に相談した。無職少年は、女性をめぐるトラブルから男子生徒に殴る蹴るの暴行も加えていた。
弁護士からのコメント
今回のニュースは、未成年者同士のトラブルが恐喝に発展し逮捕されたものです。
加害者・被害者がともに若者であった場合、俗に「喝上げ(カツアゲ)」と言われたりもします。
なお、喝上げとは恐喝して金銭などを巻き上げることをいう隠語です。
そして今回のニュースの特徴は、未成年者同士の恐喝トラブルでありながら被害額が高額であるといえます。
推測にはなりますが、父親が会社経営をしているとあるように、被害者の家庭が裕福であるとの情報をどこからか入手してターゲットにしたと考えられます。
お金を持っていない人間に恐喝を行っても「ない袖は振れぬ」で、逮捕など刑事事件化するリスクしかないからです。
また手口としては、恐喝を複数人で行っていますが、これはよく見受けられます。
というのも、複数である方が恐怖を被害者は感じるため効果的でありますし、被害者が逃げようとしたり反抗してきた場合にも対処できるからです。
さらに今回は計225万も脅し取ったにもかかわらず、さらに300万も要求と再度恐喝しようとしています。
こちらもよくあることで、1度要求どおりに金銭を支払ったからといって、恐喝がおさまることはまずありません。
残念ながら、むしろいわゆるカモだと思われて脅し取れるだけ脅し取ろうと考えるのが加害者側の心理です。
実際、弊所でも金銭を支払ったにもかかわらず恐喝がとまらないという相談がよくあります。
最後に、恐喝されていると思った際には自力で解決しようとせず、遠慮なく当事務所にご相談ください。